零戦神話の虚像と真実―零戦は本当に無敵だったのか

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  • サイズ B6判/ページ数 247p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784800244321
  • NDC分類 538.7
  • Cコード C0021

出版社内容情報

膨大な資料を読み込んだ新進気鋭の歴史研究家の清水氏と、元航空自衛隊のエースパイロットとしてF-2戦闘機の開発にも携わり、最新の空戦理論に詳しく、パイロットの立場から語れる渡邉氏の二人が、零戦の本当の実力と欠陥を図解付きでわかりやすく再検証していきます。「運動性能が優れており、太平洋戦争中期までは無敵の存在だった」「軽量化のために防弾性能を犠牲にしていた」などのこれまでの通説を覆し、「空戦のリアル」という視点や科学的なアプローチから零戦神話に斬り込みます。

内容説明

見落とされてきたパイロットの視点。これまでの通説はすべて覆る。零戦研究の革命児と元空自エースパイロットだからわかる。

目次

第1章 零戦神話の嘘と誤解
第2章 本当は足枷となった運動性能
第3章 パイロット視点不在のコクピット設計
第4章 限定されすぎた射撃アプローチ
第5章 勝負を分けた弾丸の欠陥
第6章 緊密すぎて機能しなかった編隊

著者等紹介

清水政彦[シミズマサヒコ]
1979年生まれ。東京大学経済学部卒。本業は金融法務の弁護士。「非専門家の視点」を大切にしつつ執筆活動も展開中

渡邉吉之[ワタナベヨシユキ]
1951年、東京都生まれ。防衛大学校を経て航空自衛隊へ入隊。第8航空団(築城基地)でF‐4EJ、飛行開発実験団(岐阜基地)でF‐15J戦闘機などのテストパイロットとして勤務。操縦経験機種は各種戦闘機のほか、グライダー、軽飛行機、練習機、大型輸送機、ヘリコプターなど30機種におよぶ。1990年、F‐2支援戦闘機の開発のために三菱重工業に移籍。新製機や修理機のテストフライトを担当し、設計の改善等をアドバイスする。1995年、F‐2の初フライトを成功させる。その後、同社の戦闘機の生産拠点でアル小牧南工場の工場長などを務める。現在は、不動産管理会社に役員として勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roatsu

10
根拠に乏しい通説を神話化して後世に伝え、同種の過りを繰り返さないためにも真実どうだったのか?を検証する姿勢は大切。元空自パイロットと自分と同い年の弁護士の対談形式で進む。とても説得力のある零戦分析だけれど、現代人のお二人は実際に命懸けで零戦を操縦し戦った将兵ではなく、往時の真実には達し得ないという点は画然と割り引くべきかと。本書のような検証は、零戦というマニア向けではなく大東亜戦争に至ったとされる現代史の流れやGHQ支配という異常事態から始まった日本の戦後に対してもやったら面白いのでは、と思った。2015/08/21

ごいんきょ

6
零式艦上戦闘機を運用者視点で見た駄目出しといったところでしょうか。言われてみればそのとおりですね。2018/11/22

Yasuhisa Ogura

1
軍事評論家と三菱重工でテストパイロットを務めた元自衛官の対談。テストパイロットならではの独特の指摘が秀逸(普通のパイロットは、機体に文句は言わないらしい)。最近は零戦神話を批判的に検証する本が出版されるようになってきたが、本書はかなりマニアックな角度から検証する。照準器の画面が小さすぎて見越し射撃ができない。防弾板は、あまり効果はない。コックピットの構造上、空中戦に重要な前下方視界が悪い。旋回性能がうりだけど、戦闘能力にはあまり関係ない。そもそも空中での射撃は基本的に当たらないなどである。2016/02/25

MICKE

1
これは必ず読むべき本であり、この虚像を振り払わない限り、日本の防衛はあり得ない。2015/09/17

<`∀´><ケンチャナヨ!

0
今我々が零戦に抱いている他国の戦闘機に比べて優秀だと言う感覚は未だに大本営発表を引きずっているのかなと思った。2017/01/23

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