内容説明
ある日から店が異世界にある古都と繋がってしまった居酒屋「のぶ」。訪れるお客たちは寡黙な店主、ノブ・タイショーと給仕のシノブが振る舞う酒や料理が好きになり、たちまち古都では「のぶ」が受け入れられていった。そして迎えた秋。にわかに街の人々の間で不穏な“魔女”の噂が広まりはじめていた。さらに、魔女の噂を聞き付けた大司教まで古都に来訪して…。人と人の縁を結ぶ小さな居酒屋の物語。「小説家になろう」から生まれた異色グルメ小説第二弾!
著者等紹介
蝉川夏哉[セミカワナツヤ]
1983年、大阪府生まれ。大阪市立大学文学部卒業。『異世界居酒屋「のぶ」』にて第2回なろうコン大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mumiu
71
エルフやドワーフは出てこないんかい⁈なんて思う異世界古都。すぐそこにある異世界という設定は既視感がある。でも行ったら二度と帰って来れないなんてこともなく材料を近所に仕入れにも行ったり、師匠ともいえる人に会いにも行ける。そのユルさもいい。1巻を読む前は「ダンジョン飯」のような魔物食いなのかと思ったがそんなことはなかったのである。騎士なレディ、才能いまひとつな吟遊詩人、魔女?と弟子、ぼんくら助祭。のぶのパクりのオーディン鍋。たぶん異世界は今日も平和です。2015/12/19
とも
52
勢いのまま早々と読了。タコわさ出てこないかな~って思ってたので嬉しかったです。イカからの流れで中隊長に…という予想は外れましたが。登場人物が増えてそれぞれが繋がってるので混乱しながらも楽しいけどあんまり規模が大きくならずに常連さんがワイワイやってるのももっと読みたいなぁ。2016/03/17
ネムコ
44
短いお話がいっぱい入っているのですが、どれも美味しそうな料理が出てきて、キャラの立った登場人物が生き生きと動き回っていて、思いのほか読み応えがある。ああ、生! 生ビールが飲みたい!――そうして、会社帰りにつぼ八へ(笑)2015/03/13
はな
39
図書館本。今回は魔女がキーワードなようで新たな常連さん、お酒と甘いものが好きな感じはやはり女性と言った感じかな。ナスの煮びたしとブニューっとした食感が苦手な人もいると思うけれど、意外と平気な人が多いので、異世界の食事って日本に近いのかなと思ってみたり。個人的にはアヒージョが食べてみたい。2015/09/21
salvador
37
1周年を迎える居酒屋のぶ。すっかり古都の胃袋を掴んで老若男女問わず愛されるお店には、常連から新顔まで毎日が賑やか。居を構えてから1年で、お店が成長して土地に馴染み根付いていく。あたかもタイショーのお料理の味のように。そうして魅力が増すのですね。護符を巡る物語の繋がりもうまい!時や場所を超えて人は繋がり、縁あって出会うのでしょうね。誰しもを受け入れるノブの温もりが加われば、再会の喜びもひとしおです。前作に増して良い構成でした。極めたタイショーの肉じゃがを食べたい!2015/03/29
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- 和書
- 地獄の湖 角川文庫