内容説明
郵便物紛失事件の謎に迫る佐方が、手紙に託された老夫婦の心を救う「心を掬う」。獄死した佐方父の謎の核心が明かされる、感涙必至の帰郷小説「業をおろす」。大物国会議員、地検トップまで敵に回して検事の矜持を貫く「死命を賭ける」。検察側と弁護側双方の、絶対に負けられない裁判の火蓋が切られる「死命を決する」。全4話を収録した、佐方貞人シリーズ最新刊。圧巻の人間ドラマが、胸を打つ!
著者等紹介
柚月裕子[ユズキユウコ]
1968年、岩手県生まれ。第7回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し、『臨床真理』にて2009年デビュー。『検事の本懐』で2012年第25回山本周五郎賞にノミネート、2013年度第15回大藪春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
360
おいおいおい、これこれで終焉、とかって言うオチは止めてもらいたいね。シリーズ進むにつれ面白さが増すって、ありえないでしょ?ひとつ言っとく、柚月さんをもって「女・横山秀夫」とか言ってた某評論家さん、この一作を持って意見を改めたね。彼女は「女・だれそれ」なんかじゃない、「柚月裕子」さんですから。2016/08/21
nobby
275
佐方さんの真っ直ぐさを噛みしめる。まずは郵便物紛失という小さな実証への汚れも厭わぬ姿勢に引き込まれる。2編目ではようやく父の真相が明らかになり、息子を信じるも周囲からの冷たい目線に耐え続けた祖父母を思うと自然と涙が…後半2編はまさに権力に屈しない真摯な姿勢の真骨頂。裁判の行く末に暗雲は立ち込めるものの、どんでん返しがある訳でなく冷静に追い詰める様子にワクワクは止まらない。そして、佐方検事の脇を固める面々の実直さや漢気がたまらない。2015/10/30
yu
250
Kindleにて読了。佐方さんのお父さんのお話は涙が。痴漢事件の結末にはざまぁみろですな。佐方さんの信念がどの作品にもしっかり出ていて、上質な本を読ませてもらってると感じた。2019/04/30
射手座の天使あきちゃん
245
罪は憎いが憎まぬ人に、裁き「まっとう」に受けさせる 横やり・圧力なにするものぞ、検事の死命貫くために、勇気与えよ秋霜烈日 これが最高、絶対ベスト!「死命を賭ける・死命を決する」佐方貞人シリーズここに極まれりです。 ぜひ是非ご一読を♪ (^_^)V2015/06/07
抹茶モナカ
228
佐方貞人シリーズ。うち2話『死命を賭ける』、『死命を決する』は連作なんだけれど、勧善懲悪的で池井戸潤さんの作品を読んでいるような、悪く言えばチープな着地だった。それにしても喫煙率が高い割に「老い」とか「健康」を人間描写に使う背反した感じが心地悪くなるような、「う~む。」という感じ。そこがリアルなのかな。シリーズが重なる毎に人間ドラマが薄れて行く印象があって、少し、勿体ないような気もしなくない。ちょっとなあ、というところ。2016/01/06
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