内容説明
偶発的に夫を殺してしまった祐子。彼女は遺産を相続するため、愛人とともに自宅の地下室に遺体を隠す。7年後の失踪宣告まではなんとしても行方不明を貫かなければならなかったが、義母が雇った探偵が真実に迫り―。執念深い妻とその愛人、息子を愛する義母、財産狙いの義兄、家族の不和を察知する探偵。四者の騙し合いバトルはどんな結末を迎えるのか…。
著者等紹介
桂修司[カツラシュウジ]
1975年生まれ。内科医師、医学博士。第6回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞、『呪眼連鎖』(文庫版:『バンデミック・アイ呪眼連鎖(上・下)』、宝島社)にて2008年12月デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すたこ
36
★★★★タイトル買い。初読みの作家さん。登場人物、みんな怪し過ぎて誰に感情移入すればいいのか困る(笑)騙し騙され、ミステリーというより、バレるかバレないかの心理戦が面白かった。連続ドラマになりそうなストーリー展開で、サラッと読むにはちょうどいい。タイトルと表紙に比べ、ちょっと軽めだったのがイメージと違い期待外れという感じ。お金に目がくらんだ人々の心情にゾっとしてたので、ラストのラストはホッとした。2016/06/09
のりすけ
22
ど、どうなっちゃうの?と先が気になり一気読み。義兄にムカつく。難題発生ハラハラする→少し気が緩む→またもや難題発生ハラハラ…と連続でヒロインに襲い掛かるサスペンス。ヒロインが悪いんかもしれんけど、それより…だよねぇ。積読から何気なく探し出したら、思いがけない大当たりだった。うれしこ。2025/02/18
yuu@mayu
16
『☆☆☆.5』女の金と男に対する執念の怖さ、殺人が軽々しく見えるほど。何れ代償は払う事になるけれど。最後、一縷の望みが救いか。2014/12/28
さるまる
14
このミス大賞受賞作。 倒叙物かなぁと思って読んでいたらどんでん返しがw 思わず、おぉ、いいねえとなりました。大きな期待をせずに読んでいた分反動は大きかったです。ミステリーというよりサスペンスですがなかなかです。全体を覆ている暗い雰囲気も終わってみればなかなかw2020/10/06
朱邑
12
最初祐子の悪女っぷりが際立つお話なのかなと思いましたが、偶発的に~とあるだけあって、常識的な部分がちゃんとあったんだなと。しかし黒沢という男との出会いや、遺産のせいでどんどん道を踏み外していき…『怖い女』に。殺害された夫が不憫と思ったけど、本当に不憫だったのは、、、。『周囲を振りまわしているつもりで、実際には振りまわされていただけ』この一言で終わっちゃうんだと思うと、むず痒くなる。2016/06/10