内容説明
魔帝王に仕える四天王の一人、南の魔王“クーデルス・タート”は、代替わりした新しい魔帝王から突然解雇を言い渡される。それと言うのも、戦闘民族である“魔族”の重鎮であるにも関わらず、その凡庸な姿をした中年男は温厚すぎて戦争には役に立たず、他者に対して力を誇らず。しかも“お花畑”という、無害としか思えないふざけた属性を持っていたからであった。人間の住む領域へと永久追放されたクーデルスであるが…、しかし彼らは知らない。この男が、先代の魔帝王がもっとも頼りにしていた、国の心臓とも呼べる存在であったことを―!