内容説明
「船が沈む!」乗っていた船が難破し、十二歳のメアリと十歳の妹ジーンは、船内に残されていた4人の赤ちゃんとともに、救命ボートで夜の海へ。そして、流れついたのは、小さな無人島?…これから、一体どうなるの?ニューベリー賞受賞作家、お話づくりの名手ブリンクによる、少女版ロビンソン・クルーソー!
著者等紹介
ブリンク,キャロル・ライリー[ブリンク,キャロルライリー] [Brink,Carol Ryrie]
1895~1981年。アイダホで生まれる。ウィスコンシンの開拓者であった祖母をモデルにした『風の子キャディ』で1936年にニューベリー賞、1959年にルイス・キャロル・シェルフ賞を受賞
谷口由美子[タニグチユミコ]
山梨県に生まれる。上智大学英語学科卒業。主にアメリカ児童文学の翻訳、研究に携わっている
松本春野[マツモトハルノ]
東京都生まれ、多摩美術大学卒。絵本多数。また、出版だけでなく映像の世界でも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
35
12歳と10歳の姉妹が、父の居るオーストラリアへと、アメリカから乗船した船が嵐に遭遇。2歳になろうとする双子の兄弟と1歳の女の子、4ヶ月の男の子の4人の乳幼児の面倒をみながら無人島で生活。赤ちゃん大好き姉妹、しかも困難に直面すると勇気が湧いてくるというたくましくも可愛い姉妹。悲惨なはずの無人島での生活がワクワクするような楽しい日々にみえてしまいます。赤ちゃんの様子にホノボノとして、気持ち良い読後感に浸っています。2018/01/07
杏子
13
西日本読書感想画指定図書高学年向け。刊行が2017年と古いので、何で今頃?と疑問におもったが、話はそれなりに面白く読めた。ヤング・ロビンソン物と言えるだろう。またはロビンソン一家の女の子版?乗っている船が難破して、赤ちゃん4人連れの若い姉妹だけで漂着した無人島で結構、長いこと過ごしている。 本当ならもっと危険なことがいっぱい起こりそうなのに、ほのぼのと、元船乗りの怒りっぽいピーターキンおじさんと出会ってからは楽しく工夫しながら、過ごしていっていた。その様子はただ、ただ微笑ましい。平和な世界の物語。2022/05/19
頼ちゃん
11
難波して赤ちゃんと一緒で、こんなうまくいくわけないが、不思議と不自然には感じず、微笑ましかった。2018/01/22
彼岸花
2
最初、松本春野さんの絵に魅かれて読みましたが、少女版ロビンソン・クルーソーという事で、興味を持ちました。文中、何度か、スコットランドの歌が出てきます。愛国心に満ちた著者の象徴で、常に勇気や元気を与える源となっています。どんな時にも臆することなく、赤ちゃんを守り、自然の驚異と戦うメアリたちにも、その血筋を感じました。皆、無事に帰ることができて良かったです。2018/08/31
そらこ
2
アメリカでおば夫婦と暮らすメアリとジーン姉妹は、オーストラリアにいるパパのところへ行くため、サンフランシスコから客船に乗るが、途中で難破。0-2歳の赤ちゃん4人とともに救命ボートに乗ると、ロープが切れて、子どもたちだけで大海原へ。しばらく海を漂った後に無人島に流れ着く。災難にまったくめげずに、機転を利かして逞しく生き抜いていく姿は素晴らしい。でも、姉妹がよくしつけられ、明るくいい子すぎて、そらぞらしい感じがする。難破したらそんな甘いものではありませんよという気が……。原作は1937年出版。さすがに古いか。2018/01/16