内容説明
二〇一一年十二月二十一日、京都市動物園で、お父さん、お母さんの愛情をいっぱい受け、赤ちゃんゴリラのゲンタロウが誕生した。ところが、お母さんゴリラ、ゲンキの母乳不足から、ゲンタロウは、命の危機に!しかたなく、ゲンタロウは、人工飼育へ切りかえられた。だがゲンキは、赤ちゃんをすてたわけではない…いつか、返してやりたい…。その願いから、親からはなした赤ちゃんをもう一度両親のもとにもどすという、日本で初めての試みがはじまった!ゴリラから人へ、人からゴリラへ…命のバトン=赤ちゃんゴリラはつながるか…小学2年~。
目次
京都生まれのゲンキ
モモタロウをたずねて
かくれんぼとおいかけっこ
二頭のお見合い
赤ちゃん、誕生!
ぎりぎりの命
その日/ゴリラから人へ
バトンリレープロジェクト
再会
ゲンタロウの自立
その日/人からゴリラへ
家族
著者等紹介
あんずゆき[アンズユキ]
広島県広島市生まれ。日本児童文学者協会会員。小川未明文学賞優秀賞、盲導犬サーブ記念文学賞大賞など受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
17
親子の駆け引きは、人と同じ。心を一つにするためには、それなりの時間と忍耐が必要なことが分かる。2022/03/07
杏子
11
2015年西日本読書感想画コンクール指定図書中学年向け。ゴリラのことはよく知らなかったので、へぇ!と思いながら読んだ。赤ちゃんの頃の顔がとても愛くるしく、子どもたちも気に入るだろう。飼育員さんの苦労が偲ばれる作品でもある。2015/05/27
外野伽夜
4
日本初の赤ちゃんゴリラ人工哺育をするお話。実話です。ゴリラに関する事とか飼育員さんのお仕事が知れて楽しかった。お仕事本として紹介するのもいいかも。夫モモタロウはなんか可愛いですね。2015/08/23
とも
4
小学校中学年の課題図書。課題図書はハズレが多いイメージでしたが、これは文句無しに面白い!飼育員の仕事にも興味を持ってもらえるし、ゴリラの生態も知れて良いですね。ただ…感想画?ゴリラの絵を見ながら描くの?想像で描くには辛いものがあると思いますが。うーん、感想文でも良かったんじゃないかなー?2015/07/07
みとん
3
中学年の2015年度読書感想画指定図書。京都市動物園で産まれたゴリラのゲンタロウは、母ゲンキの母乳不足が原因で人工飼育されることになった。ゲンキが赤ちゃんを捨てたわけではないため、なるべくゲンキの元へ赤ちゃんを帰してあげたいと思う動物園スタッフ。しかし日本ではゴリラの繁殖自体の歴史が浅く、人工飼育されたゴリラを母の元へ戻すのは日本初の試み。世界の動物園の成功例を参考にして、試行錯誤する飼育員たちの奮闘とゲンタロウの成長、ゴリラの生態が分かりやすく書かれたノンフィクション。父モモタロウが意外と可愛い(笑)2015/05/29