ジャワの芸能ワヤン―その物語世界

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ジャワの芸能ワヤン―その物語世界

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  • サイズ A5判/ページ数 225p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784799801468
  • NDC分類 386.8
  • Cコード C1039

出版社内容情報

インドネシア・ジャワ島の芸能として観光客にも人気があるワヤン。本書は、その物語世界について考察した。ワヤンとはバリ島やマレーシアにも見られる影絵をはじめ人形劇、仮面劇、舞踊劇、コミック等、様々な形で上演表現される芸能ジャンルの総称。古代インド叙事詩ラーマーヤナとマハーバーラタという、恋愛、冒険、戦いなどを軸に展開する壮大な叙事詩がもととなっており、それがジャワ島でいかに独自の変遷を遂げたか。また、ジャワ島に由来する神話や物語もその中に伝承されており、これらの物語世界の特色についても多方面から考察した。特に本書では上演の源泉となる独自の物語世界の特徴を、書物などの「書かれた」物語テクストと、芸能の中で「演じられる」物語、それぞれの特質について考察する。上演を観ることを通して認識される物語世界を考える。

目次
第1章 ジャワの芸能、ワヤンとその物語
 1・1 研究の目的と対象
 1・2 ジャワ島の芸能ワヤン
 1・3 この本の構成
 1・4 ワヤンの上演
 1・5 上演を取りしきる人形遣い
 1・6 現代ジャワ社会におけるワヤンの位置づけ
 コラム1 バリ島のワヤン
第2章 ジャワ島のワヤンにおけるラーマーヤナ
 2・1 ジャワ島のラーマーヤナ
 2・2 ラーマーヤナの二つの系統
 2・3 ワヤンにおけるラーマーヤナ
 2・4 観光というコンテクストにおけるラーマーヤナ
 2・5 まとめ 各ジャンルにおけるラーマーヤナの特徴
 コラム2 カンボジアの大型影絵 スバエク・トムにおけるリアムケー
 コラム3 バリのケチャ
 【参考資料】インドのラーマーヤナについて
第3章 ワヤンと叙事詩マハーバーラタ
 3・1 ジャワ島のワヤンにおけるマハーバーラタ
 3・2 マハーバーラタのジャワ島への伝播
 3・3 主要な登場人物
 3・4 ジャワ島のワヤンにおけるマハーバーラタの演目
 3・5 登場人物像の形成
 3・6 ジャワ島のワヤンにおけるマハーバーラタの特徴
 3・7 創作活動の源泉としてのマハーバーラタ
 コラム4 デワ・ルチ
 【参考資料】インドのマハーバーラタ
第4章 ワヤンの様式性 演目の構成と登場人物の性格分類
 4・1 演目
 4・2 ワヤンの登場人物の性格分類
 コラム5 仮面の性格
第5章 叙事詩のテクスト
 5・1 R・A・コサシによるワヤン・コミック
 5・2 マハーバーラタの作品 実例
 5・3 マハーバーラタのエピソードの事例:「ジャヤ・スビタン」
 5・4 コサシのコミックにおける叙事詩
 5・5 登場人物の特徴
 5・6 コミックというメディアの特色
 5・7 叙事詩の普及
 コラム6 西ジャワの伝説 サンクリアン
 コラム7 西ジャワのルトゥン・カサルン物語
第6章 附論 ジャワ島固有の物語
 6・1 ジャワ島固有の物語とワヤン芸能との対応関係
 6・2 パンジ物語
 6・3 ダマル・ウラン物語と人形劇
 6・4 バタラ・カラの物語と影絵、人形劇
 6・5 稲の起源神話
 6・6 土地の由来を語る物語
 6・7 ジャワ島固有の物語
 コラム8 中部ジャワのランゲンドリヤン
 コラム9 バリ島のムルワカラ-ジャワ島のムルワカラとの比較
 コラム10 バリ島のチャロナラン物語
 コラム11 バリ島のバロン・ダンス
第7章 結論 ワヤンの上演と物語世界
用語(人名)一覧表
引用・参考文献表
あとがき

ひとこと
ワヤンとは、ジャワ島とバリ島、マレーシアなどにも見られる、影絵をはじめ人形劇、仮面劇、舞踊劇等、様々な形で上演される芸能ジャンルの総称です。観光客にも人気があり、観光客向けの上演も多いので実際にご覧になった方も多いかもしれません。本書はそのワヤンの物語世界について考察した本です。ワヤンの物語は古代インド叙事詩ラーマーヤナとマハーバーラタという、恋愛、冒険、戦いなどを軸に展開する壮大なストーリー。それに、ジャワ島に由来する神話や物語も加わっています。王様や王子、王女、神に魔王、聖者、賢者、勇士、道化、動物に変身する仙人などが登場し、冒険や恋愛、呪いや戦いなどの壮大なストーリーが展開します。まるでスペースオペラや勇壮なロールプレイングゲームの世界かのようです。そのストーリーが、様々な形で上演されています。観光客向けの人形劇や仮面劇が有名ですが、舞踊であったり、最近ではコミックにもなっているそうです。そして、観光客向けに長大なストーリーは難しいので、内容をわかりやすく変化させたり、伝統芸能ではとかく抽象的であったものがコミックでは具象的に描かれていたりと、様々な形で人々に伝えられています。ジャワの人々にとって、ワヤンはなじみ深い物語世界なのです。この本ではそれらの源泉となる独自の物語世界の特徴を考えつつ、上演される物語の展開方法と演出の特徴を分析することによって、物語世界がどのようなものなのかを考えていきます。

著者プロフィール
福岡 まどか(フクオカ マドカ)
東京芸術大学大学院音楽研究科修了(音楽学修士)
総合研究大学院大学文化科学研究科修了(文学博士)
1988年から1990年まで文部省アジア諸国等派遣留学生としてインドネシア国立舞踊アカデミー(現インドネシア芸術大学)バンドン校に留学し、スンダ地方の舞踊を習得して以来、インドネシアを中心とする東南アジア芸能の調査、研究に従事。
2004年から大阪外国語大学地域文化学科インドネシア語専攻助教授を経て、2007年から大阪大学大学院人間科学研究科グローバル人間学専攻准教授。

主な著作
『ジャワの仮面舞踊』(2002年 勁草書房 第20回田辺尚雄賞受賞)
『性を超えるダンサー ディディ・ニニ・トウォ』(2014年 めこん)
『インドネシア上演芸術の世界』(2016年 大阪大学出版会)
共編『新版 東南アジアを知る事典』(2008年 平凡社)
共著『ワヤンのひろば』(2004年 千里文化財団)

内容説明

影絵から人形劇、演劇、舞踊、コミックまで多岐にわたるワヤンの世界を知る。古代インド叙事詩「ラーマーヤナ」や「マハーバーラタ」のジャワでの独自の進化とは。

目次

第1章 ジャワの芸能、ワヤンとその物語
第2章 ジャワ島のワヤンにおけるラーマーヤナ
第3章 ワヤンと叙事詩マハーバーラタ
第4章 ワヤンの様式性 演目の構成と登場人物の性格分類
第5章 叙事詩のテクスト
第6章 附論 ジャワ島固有の物語
第7章 結論 ワヤンの上演と物語世界

著者等紹介

福岡まどか[フクオカマドカ]
東京芸術大学大学院音楽研究科修了、修士(音楽)。総合研究大学院大学文化科学研究科修了、博士(文学)。1988年から1990年まで文部省アジア諸国等派遣留学生としてインドネシア国立舞踊アカデミー(現インドネシア芸術大学)バンドン校に留学し、スンダ地方の舞踊を習得して以来、インドネシアを中心とする東南アジア芸能の調査、研究に従事。2004年から大阪外国語大学地域文化学科インドネシア語専攻助教授を経て、2007年から大阪大学大学院人間科学研究科グローバル人間学専攻准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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てふてふ

2
久々のワヤン本。しかも力作!2016/03/06

in medio tutissimus ibis.

1
インドネシア・ジャワ島に伝わるワヤンと呼ばれる影絵人形劇の演者の系譜や現状、芸能の様式から、そこで演じられる物語群、そしてその物語を継承したコミックの世界までを紹介する。ワヤンで演じられる物語はインドの叙事詩』に関するものが多く、また筋道が明快で近年観光客向けに発展しつつある『ラーマーヤナ』とジャワ独自のアレンジやエピソードを受け演目数も多い『マハーバーラタ』の間には多くの差異がある。また、ジャワ島固有の演目も存在し、土地の歴史や稲の起源、はてはかつて呪医でもあった人形劇縁者の正当性に関するものまである。2016/04/29

nitti

0
東南アジアを旅行していて、劇場演劇や観光客向けのショー、遺跡の壁画・・・としばしばラーマーヤナやマハーバーラタの世界観と出会うことがあった。また、国内で見た影絵芝居もよく考えるとインドに起源を発するものだった。FGOでちょっとかじったインド神話と、これまでの体験が緩く繋がるきっかけになった一冊。 ジャワの人形使いが儀礼を行う者としての側面を持つのが興味深い。 後悔があるとすると、この本を読む前にインド神話としてのマハーバーラタをもう少し知ってからの方が楽しめたかも。。2020/11/20

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