内容説明
『禁じられた遊び』から20年後―。倉沢比呂子と柏原亮次の間に生まれた娘・日菜多は18歳の高校生。比呂子は早くに亡くなり、「カケラ女」の都市伝説に興味を持って調査していた亮次も急死し、それ以降、さまざまな怪奇現象が日菜多を襲う。一方、6歳の少女・乃愛は養父母から虐待を受けていた。ある夜、乃愛はどこからか聞こえる悲しげな声に導かれて干からびた指を見つける。「私はあなたのママよ。ママを生き返らせて」という言葉を信じ、乃愛は指を庭に埋めて呪文を唱え始めた。乃愛が蘇らせようとしているものは?そして怨念が向かうのは…?
著者等紹介
清水カルマ[シミズカルマ]
奈良県生まれ。作家、フリーライター。合気道三段。2018年、『禁じられた遊び』により第4回本のサナギ賞大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yukaring
63
『禁じられた遊び』から20年後の物語。今度は比呂子と亮次の間に生まれた娘・日菜多が主人公。都市伝説となりしぶとく残る怨念が息を吹き替えし、母と同じように怪奇現象に見舞われる日菜多。養父母から虐待を受ける可哀想な少女・乃愛も巻き込み再びあの呪文が唱えられる。「エロイムエッサイム・・」それにしてもしつこく付きまとう彼女の呪い。それだけ怨みは深いということだろうがまるでリングの貞子のようなイメージ。闇の深さとスリリングな展開、余韻を残すラストも含めてこちらの続編も映像化に向きそうな物語だった。2023/09/02
うまる
36
シリーズ4冊目。これまでの集大成で、シリーズを追ってきた身としては、とても楽しい人物相関でした。復讐されても仕方ないような、クズ共のエピソードも相変わらず面白い。そこは復讐側で読んでスカッとするけど、主人公側で読むと美雪を応援する訳にはいかないと、ジレンマに悶える読み心地でした。「忌少女」のあの人も出てきて、そこに年月を感じるのが良いつくりです。やはり間に出た「カケラ女」「忌少女」を読んでから、このふたたびを読んだ方が面白いと思います。意外な人がアレに辿り着き、更なる怨念を期待できそうなラストも良い。2023/07/02
hushi亜子
16
ここまでの執念って…その状態で生まれた赤ん坊も切なすぎる2024/06/12
ふみ
12
なんでかな、めっちゃ怖いはずなのに全然怖くない。え?これ映画になってるの?たしかに映像映えしそうな気はしますね。2024/03/12
hautan
9
図書館本。前作よりドギツく無かったけれどそこそこ面白く読めた。虐待のシーンはちょっと...カケラ女の話は気持ち悪かった。2024/08/12