内容説明
現在、人間の生命をめぐって、どのような問題が生まれ、どのような議論があり、なにが問われているのか。問題は、さまざまな価値の大本にあるわたしたちの命にかかわっている。そこには、現在の社会が直面している課題が典型的に示されている。
目次
あなたは、薬や医療設備が足りないとき、治療する人を選んでもいいと思いますか?あなたなら、誰を選びますか?―生命倫理、最初の問題
あなたは、パンデミックの状況では患者に優先順位をつけてもやむを得ないと思いますか?―COVID‐19トリアージの問題
あなたは、生まれてきた子に重い障がいがあったとしたら、治療に同意しますか?そのまま死なせますか?―障がい新生児の治療停止
あなたは、生まれてくる子どもに障がいがあるとわかったとき、その子を産みますか?―「不幸な子どもを生まない運動」と「間違った命」訴訟
あなたは、悪質な遺伝子があるとしたら、それを断つべきだと思いますか?―NIPT・強制不妊救済法・相模原事件・優生思想
あなたは、代理出産を依頼しようと思いますか?―生殖技術の展開と自然主義VS契約主義
あなたは、自分の子ども同士の臓器移植を決めることができますか?―自己決定と子どもの権利
あなたは、治る見込みはないのに、生かし続けられることを望みますか?―カリフォルニア自然死法とクインラン事件
あなたは、家族が治る見込みがないとき、人工呼吸器を取り外すことに同意しますか?―射水市民病院事件と尊厳死運動
あなたは、「人生の最終段階」について何を語りますか?―日本版ACP「人生会議」
あなたは、「脳死」は人の死だと思いますか?―「遅れた日本」と臓器移植法成立の意味
あなたは、臓器を提供しますか?―臓器不足をめぐる問題
あなたの命は誰のものですか?―医療技術の進歩と人間の生命
あなたは将来、どのような世界を望みますか?―科学技術が見せる世界とわたしたち
著者等紹介
香川知晶[カガワチアキ]
1951年、北海道生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。現在、山梨大学名誉教授、日本学術会議連携会員(第23期~)、日本生命倫理学会代表理事(第11期)。専門はフランス哲学、生命倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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