天生の狐

電子版価格
¥880
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

天生の狐

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A6判/高さ 15cm
  • 商品コード 9784799324790
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

飛騨高山の近く、天生の山中に暮らす十七歳の少女、紺。医者の宋哲と共に薬草を採り、生計を立てている。しかし、紺にはもう一つの顔があった。幕府に使える忍として宋哲に育てられていたのだ。ある日、紺は高山である男を見つける。それは紺が幼い頃、目の前で両親を斬り殺した武士であった。「仇討ちなど馬鹿らしい」と思っていた紺の心の中に、熱い気持ちが湧き起こる。

著者等紹介

志坂圭[シザカケイ]
コンピューター関連企業に就職。その後、自動車部品製造企業に転職。退職後、執筆を続ける。2014年、『滔々と紅』で第1回本のサナギ賞大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はつばあば

42
最初の出だしでお婆さんの回顧録かと。17歳とは・・一人で笑ってしまいました。江戸時代・・田沼の時代ともなれば農民も武士もそれこそ今の時代と同じく上の言う通りヘイヘイと。4歳の頃から医者であり草の宗哲と暮らす「紺」。親の仇津田、生き別れになった弟との出会い・百姓一揆(大原騒動)を舞台にして・・読み応えありました(^^♪。武士である以上家の為、百姓は喰っていくために。時代に流されながら生きて哀しい想いをするのはいつも庶民なのでしょうね2020/11/26

山川欣伸(やまかわよしのぶ)

14
医者の助手で忍びの技を持つ少女・紺と、幕府に仕える忍「草」の宋哲の物語。二人の恋愛と、両親の仇討ちを目指す紺の姿が描かれる。登場人物たちは忍びの技を使いながら、それぞれの目的や正義、信念のために戦う。 この作品では、「忍び」という言葉が重要な意味を持ち、忍びの技や武器、薬草などに関する知識が巧みに物語に織り込まれている点が特徴的だ。歴史的背景や文化を詳細に描きつつ、登場人物たちの感情や心理も丁寧に描かれている。忍びというテーマから人間の生き方や価値観について考えさせられる作品である。2024/04/08

dolce vita

13
女だてらにクナイを操り、山奥暮らしのために強靭な足腰を持つ紺。何のためにと思っていたけれど…。親のことも善久郎も兵吾のことも、みーんな紺の肩に降り積もってかわいそうな感じではあるけれど、そこまで悲観的にならないのが強さなのかな。紺の潔さのためか後味は悪くない。#NetGalleyJP2019/07/01

kei302

13
江戸時代の明和騒動の「大原騒動」を題材にした話。忍娘、仇を討つなどの内容紹介や表紙カバーイラストからは予想もつかない骨太の歴史小説。田沼意次時代の悪政の余波が飛騨地方にも。明和の大火で財政が逼迫したことも影響している。「悪」そのものが出てこない。辛い展開だが、読後感はよい。NetGalley2019/06/11

花宴

12
男勝りで勢いがある主人公、紺。幕府の忍として育てられ、医者の宗哲と二人暮らし。前半は展開が遅い気がしましたが、堀部道場に入門した辺りから紺の本領発揮。後半の百姓一揆は史実を参考にしているからか、妙にリアルでシビアな印象でした。百姓達も命をかけるのだなぁ。紺なら幕府の草として申し分ないのでしょうが、普通の女子としての幸せも求めて欲しいような気がしました。2020/09/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13904978
  • ご注意事項