内容説明
むらはずれのぬまのほとりにすみついたいっぴきのかえる。しかし、むらびとたちからは「きもちわるいよそものがえる」としてきらわれていた。やがてむらがだいかんばつにおそわれるとしったかえるは、おもった。「まもなくたはたはかわき、いどはかれ、むらじゅうしにたえてしまうことだろう。ざまあみろだ!」しかしかえるはこうもおもった。「だけど、もし、おれのあまごいのうたでひでりからむらをすくうことができたなら…」。
著者等紹介
サトシン[サトシン]
1962年新潟県生まれ。広告制作プロダクション勤務、専業主夫、フリーのコピーライターを経て絵本作家に。作家活動の傍ら、コミュニケーション遊び「おてて絵本」を発案、普及活動に力を入れている。『うんこ!』で第1回リブロ絵本大賞、第20回けんぶち絵本の里びばからす賞、第3回MOE絵本屋さん大賞、第4回児童書担当者が選ぶ子どもの絵本大賞in九州大賞、第5回書店員が選ぶ絵本大賞受賞。大垣女子短期大学客員教授
塚本やすし[ツカモトヤスシ]
1965年東京都生まれ。装丁家、挿画家、イラストレーターを続けながら絵本作家に。全国ラジオ体操連盟公認指導員、障害児居宅介護2級、上級救命技能認定(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
46
村人に受け入れられないよそのもののかえる・・・という設定が受け入れがたいが、話を読んでいくとそんなことは気にならなくなる。自分の手には負えないとわかっていながらそれでも村を救おうとするカエル。受け入れられなかったのに。終盤でカエルの周りを囲んで心の中で応援する村人。カエルはもう目が見えないのだから、心の中じゃなくてちゃんと声に出して応援してあげればいいのに。そしてカエルが息絶えてから雨が降り始める・・・ごんぎつねのような切ない幕切れである。2013/06/18
ぱお
30
かえるの気持ちが伝わってよかった・・・こんなに心を動かされるなんて・・・忘れられない本になりました。2014/12/29
けんちゃん
29
読友さんのご紹介本。サトシンさん、初読みです。村人から疎まれているかえるですが、あまごいの歌を命の限りに歌い続けます。気がつかない人間たち。そして雨が…じーんとくるお話です。目のすわった(?)かえるはちょっと和な感じがするのですが、村人の服装を見ていると、どこか外国みたい、どう表現したらいいのか…作品全体に何となく違和感を感じつつ読みました。でもこの違和感、不快なものではなく、病みつきになりそうな…不思議な感覚でした。2013/05/14
gerBera.m
26
少し文字が多いので小学校低学年から。テーマとしては献身した一匹のカエルの話。みんなと仲良くしたいのはわかるけど、そこまでする必要はあったのカエルさん(涙)2015/12/01
鈴
25
悲しいお話。息子音読。村人たちにもっと早く気付いてもらいたかった。息子、ラストにショックを受け「可哀想な絵本借りてくるな~泣いてしまうやんか」と激怒(^^;2013/08/05
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