内容説明
戦後日本の教科書は「海」をどのように取り上げてきたか[国語科編]。島国であるわが国にとって「海」は、とりわけ重要な資源であり、また日本人の豊かな自然観も育んできた一方、その重要性がゆえに争いの場となることや、多発する自然災害などにより「畏れ」の対象ともなってきた―。[国語科編]では、戦後の小・中学校の教科書における「海」に関する教材―例えば「スイミー」など―の歴史的な変遷を辿る。同シリーズ[社会科編]とは異なり、時代ごとの情勢変化の影響を受けづらく、比較的多様な記述を保持するという国語科の特徴を浮かび上がらせた一冊。
目次
第1部 小学校編(戦後初期の小学校国語教科書における海洋教育教材の多様性;光村図書発行教科書における海洋教育教材の内実と変遷(1)―1961年版および1971年版から―
光村図書発行教科書における海洋教育教材の内実と変遷(2)―1980年版および1992年版から―
光村図書発行教科書における海洋教育教材の内実と変遷(3)―2002年版、2011年版、2020年版から―)
第2部 中学校編(戦後初期の中学校国語教科書における海洋教育教材の多様性;中学校国語教科書における海洋教育教材の内実と変遷(1)―1962年版および1975年版の光村図書発行教科書の検討―
中学校国語教科書における海洋教育教材の内実と変遷(2)―1984年版および1997年版の光村図書発行教科書の検討―
中学校国語教科書は海をどのように描いてきたか―2009年版~2021年版教科書の検討から海洋教育カリキュラムにおける国語科の位置づけ再考まで)
第3部 資料編 海洋教育教材の全作品紹介(小学校;中学校)
著者等紹介
田中智志[タナカサトシ]
東京大学大学院教育学研究科名誉教授
小国喜弘[コクニヨシヒロ]
東京大学大学院教育学研究科教授
田口康大[タグチコウダイ]
東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター特任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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