内容説明
「日本人」とは何か―飽くなき探求の果ての集大成。子どもから、青年、中年、老年に至る心理は、個々を取り巻く環境や社会情勢の変化の中で揺れ動く。それぞれの年代で等しく感じる何か一貫したものがあるのであれば、それが私たちを「日本人」たらしめるものだろうか。本書は、大衆文化、学校教育、性などを主題としたものを中心に、一九八〇~九〇年代当時としてはきわめて前衛的な論考を収録している。著者自身の体験などもふまえて見据えられた当時の「現代日本人」論は、令和の現代社会を生きる私たちの心理をも貫き通す、時代を超えた深く鋭い視座である。時代の趨勢の中でも確固として揺るがぬ「日本人」の本質を眼差した珠玉の論集パート2。未発表論考や当時の研究構想資料も収録!
目次
1 青年と教育(現代青年論の課題と方法;断絶現象とマス・コミュニケーション ほか)
2 子どもと老年(子どもの本質;怪獣ブーム小論 ほか)
3 性と生(性と日本人―日本社会における男女関係;性行動の社会的統制 ほか)
4 小論 2(三念帖;社説 ほか)
5 研究の模索と構想(社会学的想像力とはなにか;私と古典―肌合いよいエンゲルス「猿の人間化における労働の役割」 ほか)



