内容説明
災害の経験を記録・伝承し、未来に活かすために何が必要か?災害大国日本に生きる私たちは、これまでの災禍で得た経験をソフト/ハード双方の面から記録・伝承し、近未来に生じうる災害に備えなければならないだろう。本書は、国内外で生じた様々な自然災害発生時における行政対応および住民避難の詳細な比較事例分析を通し、そこで得られた個々の「民衆知」を教訓として敷衍し、新たな防災の視座を提供する。行政だけではカバーしきれない、地域社会が担う防災のあり方を示した一冊!
目次
序章 思考範型としての「防災」を問う
第1部 アグン山噴火と住民組織(地域の特性を生かした火山防災対応―2017年インドネシア・アグン山噴火事例―;アグン山噴火をめぐる住民の避難行動;バリの住民組織「バンジャール」と避難対応;バンジャールが果たす住民避難)
第2部 集団避難の比較分析―噴火と原子力災害から―(避難所での住環境;東日本大震災発生後の住民の避難行動と行政区―双葉町を中心に―;民衆知と住民避難―噴火と原子力災害の比較分析―)
第3部 民衆知を教訓にするために(「防災」に活用されたコネとカネ―西アフリカ・エボラ危機2013‐2016年からの試論―;災害の記憶の場所と資料化の概念;モビリティーズに向き合う復興知)
終章 記憶は記録・伝承され教訓となるのか―コミュニティ、メディア、アーカイブの視点から―
資料編 アグン山噴火による避難についてのアンケート
著者等紹介
松本行真[マツモトミチマサ]
1972年、茨城県勝田市(現ひたちなか市)生まれ。中央大学卒業。大学院修了後、株式会社JMR生活総合研究所、福島工業高等専門学校等を経て、2019年から近畿大学勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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