内容説明
心か、身か―。体育をめぐるカリキュラム論の展開を辿る!国際学力ランキングやSTEAM教育への注目が取り沙汰されるようになっている昨今、体育は不要論が常に取り巻き、その教育的意義が問われているといえよう。本書は、1960年代以降のアメリカで乱立した様々な体育カリキュラム論を丁寧に集約・整理し、そこでの葛藤とその後の展開過程を辿る。危機に立つ体育の現代的意義を定義・再考するにあたって重要な示唆に富んだ挑戦的力作の書!
目次
序章
第1章 フィットネス教育カリキュラムの成立・展開過程:コービンの所論を中心に(1960年代から1970年代のコービンの体育論;フィットネス教育に関する理論の展開;「生涯のフィットネス」のカリキュラム)
第2章 身体活動を通した個人的・社会的な発達を重視する系譜の成立・展開過程:冒険教育カリキュラムを中心に(ヘリソンの責任指導論;冒険教育カリキュラムの展開と論点;冒険教育カリキュラムの検討)
第3章 運動教育カリキュラムの成立・展開過程(運動教育の理論的な背景;1960年代における運動教育の展開と批判;グレアムらによる「技能のテーマ」を用いたカリキュラム)
第4章 スポーツ教育カリキュラムの成立・展開過程(「遊びの教育としての体育」に関する思想的な位置づけ;「遊びの教育としての体育」論;スポーツ教育におけるカリキュラム設計;「遊びの教育」から「スポーツ教育」への展開)
第5章 包括的な体育カリキュラム論を構築する試み(ヒューマン・ムーブメントに依拠した体育カリキュラム論;ジュエットの体育カリキュラム論;「スタンダードに基づく体育」のカリキュラム設計論)
終章
著者等紹介
徳島祐彌[トクシマユウヤ]
1991年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。2023年より兵庫教育大学大学院学校教育研究科教育実践高度化専攻講師。専攻は教育方法学(教育評価、体育科教育)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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