目次
第1部 インサイドアウト思考論(思考とは―認知科学を視座にして;二つの思考様式―インサイドアウト思考とアウトサイドイン思考;インサイドアウト思考の身に付け方;学校教育で育成されるインサイドアウト思考―外化としてのアクティブラーニングの推進から;個人的な思考が社会的な思考となるために―第1部のまとめ)
第2部 個人化・多様化した現代社会における個性的なライフの構築(個性的なライフを構築するためのインサイドアウト思考;知識・技能が社会構造的に継承されなくなった現代で求められるインサイドアウト思考)
著者等紹介
溝上慎一[ミゾカミシンイチ]
学校法人桐蔭学園理事長桐蔭横浜大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あべし
2
最も興味を持ったのが、「じゃあ、ふりかえりの活動はどのような位置付けになるのだ?」という点だ。はじめの方を読んだ時は、ふりかえりは「アウトサイドイン思考」であり、本時の活動を捉え直すものだと考えていた。しかし、読み進めていくうちに、「インサイドアウト思考」の振り返りも当然あり得ると思った。なぜならば、「本時の学習を通して、これからどんなことを学んでいきたいか」や「何を知りたいか」などは、まさに自由な発想だからである。 自分の指導に「インサイドアウト思考」と「アウトサイドイン思考」の区別をつけていこう。2024/07/21
U-Tchallenge
0
久しぶりの溝上慎一先生の講話シリーズを読んだ。学校現場につながる話ではもちろんあるが、前作までよりは広い視点からの論であった。きっと次期学習指導要領の中心となりそうな「ウェルビーイング」を射程に入れた論であった。個人化が当たり前の社会にとってどのような幸せを求めるのかは個人が決めることである。そうならば、子どもたちがその子なりの幸せを掴むための力をつけてあげたい。そんなことを考えることのできる一冊であった。一度では理解できてはいないので、また機会を見て再読することにしたい。2023/09/28