内容説明
高齢者・一般成人に開かれた高等教育の画期的展開―大学の知の変容と日本への示唆。日本よりも急激な少子高齢化が進む韓国。高等教育界とくに地方大学は入学者の確保が深刻だ。韓国で1990年代にスタートした高齢者を通常の学生と同様に受け入れる「名誉学生制度」は、学生確保から一般成人にも拡大され、高齢者にとっても一般成人にとっても学びの機会の大幅な拡大という点で、高齢者・成人教育の新たな展開を意味している。本書はこの先駆的取り組みの政策成立過程と具体的な実態を検証したものであり、同様な社会問題を抱える日本の高等教育界にも重要な教訓と示唆を与える。
目次
問題の所在と研究の視点
第1部 韓国における高等教育改革下の大学開放の展開(韓国における大学開放の成立と変容;高等教育改革下の大学開放の展開;韓国における大学開放の主要事例)
第2部 名誉学生制度による大学の知の変容―“高齢者”に開かれた大学の試み(高齢者と高等教育;「名誉学生制度」と大学の「知」の変容)
終章―「名誉学生制度」の現代的意義と日本の大学開放への示唆
著者等紹介
金明姫[キムミョンヒ]
韓国慶尚南道晉州市生まれ。韓国国立公州大学校地域社会開発学科を卒業後、2010年に来日。創価大学大学院文学研究科において教育学の修士号(2014年)、博士号(2018年)を取得。創価大学教育学部助教(2018年4月~2021年3月)。2023年より創価大学通信教育部非常勤講師。専攻は高齢者教育、高等教育・大学開放、生涯学習、比較・国際教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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