内容説明
科学技術が際限なく発展する現代。その責任を担うのは誰か?―リットの警告から時代を見直す!戦中戦後の激動のドイツを生き、科学技術の使用をめぐる政治責任の所在について考察したリットの思想は、今なお各地で凄惨な戦争が繰り広げられる現代世界を生きるわれわれに何を伝えるか―。リットの思想・理論・実践を改めて見直し、現代に通ずるその警鐘を再び浮かび上がらせた、リット論の集大成!
目次
序章 テオドール・リット(Theodor Litt、1880.12.27‐1962.7.16)の略歴
第1章 テオドール・リット―研究と教育の自由と格闘する哲学者・教育者
第2章 テオドール・リット教育学の歴史・多元的研究方法論
第3章 テオドール・リット:哲学者・教育者―歴史的理性に基づく反省と提言
第4章 テオドール・リットの人間観―最晩年の三つの講演から
結語
補論1 ライプチヒ大学主催リット・シンポジウム、リットと長田新―「原子力時代」の自己理解と日本の教育学者長田新論文‐リットとの比較研究
補論2 日本におけるテオドール・リット教育学の受容―日本教育学説史再考の試み
補論3 ライプチヒ大学テオドール・リット研究所
補論4 ドルトムント工科大学公開シンポジウム原稿『福島以後?―原子力破局の教育=陶冶理論的反省 国際的展望』(L・ビガー、B・プラッェル、C・ブンガー編著)
著者等紹介
小笠原道雄[オガサワラミチオ]
1936‐。広島大学名誉教授、ブラウンシュバイク工科大学名誉哲学博士(Dr.Phil.h.c.)、ボン大学(客員)教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。