内容説明
ホームレスをはじめとした「居住困窮」の問題が昨今、より多様化・複雑化している。その背景には、居住に関わる政策が未だに「就労自立」や保証人制度など旧来の前提に依存していることがある。安心して生活を営むことのできる「住まい」を確保する居住福祉の実現のために、政府そして我々は何ができるだろうか。失業、不安定雇用、家庭内環境、自然災害、傷病、そしてコロナ禍―「居住困窮」に陥った様々なケース分析を行い、そのメカニズムを明らかにすることで、居住福祉の実現のための具体的な政策を提案した実証的研究の力作!
目次
第1章 居住困窮の実態
第2章 居住困窮の仕組み
第3章 輻輳する居住困窮の要因―「見守り大家さんヘルプライン」の相談事例から
第4章 ライフステージと居住困窮
第5章 ライフコース上の居住リスクと引き金
第6章 居住支援と大家の役割―愛知県見守り大家さん
付録(愛知における外国人の居住福祉問題;住宅団地と外国人居住―愛知県知立団地を例として)
著者等紹介
岡本祥浩[オカモトヨシヒロ]
1957年兵庫県に生まれる。1991年神戸大学大学院自然科学研究科修了。博士(学術)。現在、中京大学総合政策学部教授、日本居住福祉学会会長、ENHR(European Network for Housing Research)分科会運営委員、IJOH(International Journal on Homelessness)編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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