内容説明
20世紀初頭の農村社会研究や家族研究に多大な功績を残した有賀喜左衞門。本書は、地主・小作関係やオヤ・コ関係といった「上下結合」を根幹とする日本的社会関係の理論構築と事例分析を行った有賀の洞察過程を辿る。柳田国男の民俗学に加え、フランス社会学やイギリス社会人類学などの影響を受け確立した独自の研究方法から、わが国の農村社会関係について緻密な分析を行った有賀の生涯と研究の全貌を克明に描いた一冊。
目次
第1章 有賀喜左衞門の生涯(家の当主;スカラーへのみち ほか)
第2章 日本社会の社会関係(本章の目的;社会学的洞察:上下結合を社会的形態としてみる ほか)
第3章 日本社会の生活組織(本章の目的;生活単位 ほか)
第4章 研究方法(研究の成果;研究方法―1実証 ほか)
著者等紹介
熊谷苑子[クマガイソノコ]
1942年東京生まれ。1965年国際基督教大学卒業。1967年ボストン大学大学院修士課程修了。1973年東京教育大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。2012年淑徳大学総合福祉学部退職。博士(農学)。研究分野、農村社会学、家族社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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