内容説明
今日の日本の大学の課題は多岐にわたり重い。90年代から急速に展開される様々な大学改革の下で、学長を頂点とする上級管理職に対する期待が高まり、ガバナンス改革で学長の権限が強化されてきた。しかし、諸外国の事例からみても、その人材育成が十分といえず、資質や経験だけでなく、養成という視点が不可欠である。本書は国公私立の大学上級管理職へのアンケートやインタビュー調査から、頂点に立つ学長のリーダーシップの発揮により、大学は着実に変えられることを明らかにした学術的実証研究である。変容と対応を厳しく迫られている大学の在り方を考える学長はじめ上級管理職者を目指す者、大学経営にかかわる教職員の必読文献である。
目次
第1部 大学上級管理職のしごと・研修の実態(大学上級管理職の能力養成―現状と将来展望;大学上級管理職向け研修・教育プログラムの現状と課題;アメリカの大学の学部長・学科長のリーダーシップ―サバイバルガイドの紹介;大学教員の意思決定への参加の現状と上級管理職に対する評価)
第2部 学長たちはどう育ち、どう改革をリードしているのか(大学教員から管理職へ―教員の改革へのモチベーション;学長の属性と大学経営への影響;学長のリーダーシップ能力とその養成)
著者等紹介
両角亜希子[モロズミアキコ]
東京大学大学院教育学研究科准教授。慶應義塾大学環境情報学部卒業、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。産業技術総合研究所技術と社会研究センター特別研究員、東京大学大学総合教育研究センター助手、助教、東京大学大学院教育学研究科講師を経て2013年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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