内容説明
アメリカの哲学と教育から多大な影響を受けた、女子高等教育のパイオニアである成瀬仁蔵の宗教教育を論じた前著『多元的宗教教育の成立過程』の続編として、本書は比較教育史の観点より新資料を通じて成瀬の思想形成の全体像を解明したものである。アメリカ留学時代を再考し、教育面では日米の同時代人との比較からリベラル・エデュケーションと専門教育のバランスのとれた女子高等教育論を、宗教思想の面では国内外の帰一運動の分析を通して多元的宗教教育論を詳述。世界の宗教教育と女子教育の行方を考える上で必読書の一書となろう。
目次
序章
第1章 武士道に接木したキリスト教
第2章 アメリカ留学における宗教と学問
第3章 天皇制国家主義時代における女子高等教育構想
第4章 二〇世紀初頭の日米女子高等教育
第5章 国内外の帰一運動
第6章 宗教的人間形成論
第7章 日本の宗教教育論議
終章
付録
著者等紹介
大森秀子[オオモリヒデコ]
青山学院大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(教育学)。現在、青山学院大学教育人間科学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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