内容説明
教師と生徒の関係性についての教育哲学的思索を結集!―思想家・哲学者の知的営為を辿り、現代的再構成への挑戦。
目次
いまどのような教育的関係か―ノール教育的関係論再考
J.Fr.ヘルバルトと教育的関係論―“関係へのまなざし”と道徳の基礎
フレーベルとその弟子による「教育的家庭」像の提唱と展開―19世紀ドイツの教育的関係醸成の一事例として
生の哲学に基づく教育的関係の可能性―ニーチェ思想とシュタイナー教育学の交差点
ゲオルク・ジンメルの思想における関係論とその可能性―ヘルマン・ノールの「教育的関係」論との接点と隔たり
戦後ヴェーニガーにおける政治的陶治と教育的関係
教育学における他者論の問題―教育的関係論と陶冶論の視点から
共存在と教育的関係―J.‐L.ナンシーの共同体論にもとづく検討
目的的行為としての“教える”と“ケア”の接続
すれちがいの人間形成論
言葉の経験がひらく、共同体の可能性―「狐の言葉」と「無知な教師」をつなぐもの
教育的関係の存立条件に対するルーマン・ウィトゲンシュタイン的アプローチ―教師と子どもたちの関係はどのようにして生まれるのか
学校における教育的関係の編み直し―道徳教育における教師の立ち位置に着目して
メディア利用のイデオロギー性と抵抗可能性―メディアのイデオロギー性へいかに抵抗するか
ポスト・トゥルース時代の教育的関係―アドルノの政治教育論から
教職倫理教育―教師として倫理的に適切な判断ができるために、何がどのように教えられるべきか
著者等紹介
坂越正樹[サカコシマサキ]
広島大学大学院教育学研究科教授(第1章)。兵庫県生まれ、広島大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学
丸山恭司[マルヤマヤスシ]
広島大学大学院教育学研究科教授(第16章、おわりに)。広島県生まれ、フロリダ州立大学大学院教育学研究科修了
山名淳[ヤマナジュン]
東京大学大学院教育学研究科教授(はじめに、第5章)。鳥取県生まれ、広島大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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