内容説明
リベラリズムの抽象性に対する自己批判を通して、現実的な倫理問題や裁判判例などを用い、時機に応じた具体性を「リベラル」に付与することを課題としたファインバーグの、「生きている教義としてのリベラリズム」に向けた哲学的思索を結集。自由とそれに対する権力的介入の是非、法的権利と道徳的権利、そして現代社会における実践的な倫理問題としての動物の権利・子供の権利・環境問題・安楽死など多岐にわたるテーマの論文を包括した本書は、編者・訳者たちの5年余に渡る版権交渉および翻訳作業の末、遂に完成した待望の訳書である。
目次
第1部 自由・介入・正義(自由人の観念;自由の利益をはかりにかける;法的パターナリズム ほか)
第2部 道徳的権利はあるか(義務、権利、そして請求権;権利の本質と価値;道徳的権利の擁護:その存在のみについて ほか)
第3部 動物と未来世代の権利・安楽死・他(動物の権利とまだ生まれていない世代の権利;開かれた未来に対する子供の権利;不条理な自己充足 ほか)
著者等紹介
ファインバーグ,ジョエル[ファインバーグ,ジョエル] [Feinberg,Joel]
1926~2004。法哲学、政治哲学、社会哲学、倫理学、など広範な分野で大きな影響力をもった米国の哲学者。大学(アリゾナ大)では、哲学科と法科大学院の両方に所属し、研究だけでなく教育においても両者の「架け橋」となった。米国哲学会(APA)の東部・中部・西部の3地区(それぞれに会長を置く)を統括する全米理事会の議長も勤めた(1986~89年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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