内容説明
市場化が進むアメリカの大学では、1980~90年代に拡大した個人寄付が重要な財源となっている。本書は、アメリカの寄付制度に関わる政策に着目し、株式などの「評価性資産」の寄付を政府が推進させてきたことに、寄付拡大の要因を求めている。この研究成果は、内閣府による「経済財政運営と改革の基本方針2017(骨太の方針)」の中に「国立大学に対する評価性資産の寄附の促進策の検討」という文言が入るきっかけともなるなど、学界のみならず行政当局からも注目を集める、気鋭の労作である。
目次
第1章 先行研究のレビュー
第2章 米国の高等教育における個人寄付の概要
第3章 米国の高等教育と連邦寄付税制の変遷
第4章 米国の高等教育における個人寄付の時系列分析
第5章 米国の高等教育における個人寄付のパネル分析
第6章 結論
著者等紹介
福井文威[フクイフミタケ]
1985年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。日本学術振興会特別研究員、政策研究大学院大学ポストドクトラルフェローを経て、政策研究大学院大学助教授。その他、日本高等教育学会国際委員会委員、大学IR総研研究員などをつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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