内容説明
21世紀、行政学が伝統的に対象としてきたヒエラルキー的なトップダウン型の統治構造‐ガバメント‐からの転換が求められている。つまりグローバル化が加速する今日、NGOやNPO、個人との相互作用の中で水平化した、新たな政治空間が表出しているのである。本書はこの新たな政治空間としてのノンヒエラルキー的でボトムアップ型の統治構造‐ガバナンス‐の理論的課題を探求し、国家の見方を根本的に立て直すことで現代行政学に一石を投じる、まさに気鋭の研究である。
目次
ガバナンス研究の見取図
第1部 ガバメント研究としての現代行政学(日本行政学の過去・現在・未来;現代行政学の位相―現代米国行政学の自画像を手がかりに)
第2部 ガバナンス研究としての現代行政学(ガバナンス研究の新展開―学説・概念・類型・論点;ガバナンス研究の回顧と展望―代表的な三つの見解から)
第3部 事例研究からのガバナンス研究(大学界のガバナンス研究;スポーツ界のガバナンス研究)
ガバナンス研究の展望―マルクスのアソシエーション論への包摂
著者等紹介
堀雅晴[ホリマサハル]
1956年岡山県浅口郡金光町(浅口市)生れ。1975年金光学園高等学校(金光学園中学・高等学校)卒業。1979年関西大学法学部卒業。1990年関西大学大学院法学研究科・博士課程後期課程満期退学。島根大学法文学部講師。1991年島根大学法文学部助教授。1994年立命館大学法学部助教授。2001年立命館大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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