内容説明
1935年草稿発見、没後300年を経て1966年に初めて公刊された遺稿『人間についての熟議』全7部作は、教育の改善には学問、宗教、政治等、社会全般の改革が不可欠であるとの、三十年戦争の惨害をつぶさに体験したコメニウスならではの信念が凝集された総合的社会改革論に他ならない。その総序、第一、第二部を全訳した本書は、従来わが国で懐かれていたコメニウス像を一新し、百科全書的改革者としての本質を伝える、貴重な訳業である。
目次
人間に関わる事柄の改善についての総合的熟議(ヨーロッパの光である人々へのあいさつ)
第1部 パンエゲルシア―普遍的覚醒(覚醒するとはどういうことか;自分自身の覚醒;ここで何が企てられているのか;人間に関わる事柄とは何か ほか)
第2部 パンアウギア―普遍的光(光の観察が今企てられるのはなぜか;光と闇について;知的な光とはどのようなものか;知的な光を灯すのは可能か ほか)
著者等紹介
太田光一[オオタコウイチ]
1949年福島県生まれ。1972年東京大学教育学部卒。高知大学、福島県立会津短期大学、公立大学法人会津大学勤務を経て、2015年3月定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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