内容説明
人生80年を超える長寿社会となった日本とともに、高齢者の退職後生活の在り方が欧米においても大きな問題となっている。本書は、米国の4つの地域コミュニティにおける参与観察を通じて、地域との交流、サービス提供等、積極的に多世代と交わり社会的活動を行う高齢者を焦点に、施設等で介護・扶助される老後像と異なる、「活動する高齢者像」を活写した、退職前後の当事者、関連事業者をはじめ、日本にも多くの示唆をもたらす、今日必見の書である。
目次
序章 退職後高齢者の生活の質論に向けて
第1章 大都市郊外住宅地コミュニティと生活の質―メリーランド州ケントランズを事例として
第2章 大都市都心居住と生活の質―イリノイ州シカゴ市都心を事例として
第3章 スモールタウン居住と生活の質―ウィスコンシン州ウーストブルクを事例として
第4章 高齢者コミュニティと生活の質―メリーランド州「レジャー・ワールド」を事例として
終章 高齢者退職後生活の質的創造
著者等紹介
加藤泰子[カトウヤスコ]
1958年、静岡県浜松市生まれ。広島大学教育学部卒業後、断続的に約20年間中学・高等学校で教員を務める。2012年、同志社大学大学院アメリカ研究科博士後期課程修了。博士(アメリカ研究)。現在、同志社大学社会学部嘱託講師、龍谷大学非常勤講師、(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構研究調査本部主任研究員。研究分野は高齢者の社会参加、地域社会学、都市社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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