内容説明
「ゆとり教育」への烈しい批判、また「総合的な学習の時間」低迷の趨勢に対し、3年以上に及ぶ授業観察と文献研究に基づき、今日日本の重要カリキュラムとして「総合的な学習の時間」の意義を強調したポレミックな研究。全国の国際理解・多文化共生・人権・地域学習等の授業調査を通じて「総合的な学習」の有効性を検証し、これらに通底する「異なるものに対する共感と理解」こそ、グローバル化の現代に不可欠な要素であり、それを担う教員に対し、基礎知識教育と並んで、主体的で自由な教育活動を保証すべきことを強調した、海外研究者の労作。
目次
第1章 序論
第2章 地域学習
第3章 総合的な学習の時間の人権教育的アプローチ
第4章 総合的な学習の時間の多文化共生的アプローチ
第5章 総合的な学習の時間の国際理解教育的アプローチ
第6章 結論
著者等紹介
マクドナルド,ラリー[マクドナルド,ラリー] [MacDonald,Lary]
1963年アメリカのミシガン州生まれ、1988年北テキサス州立大学卒業。ジョージワシントン大学教育大学院にて国際教育を専攻し1998年に修了。翌年にジョージメイソン大学教育大学院TESL学科にて修士号取得。東京大学教育学部大学院外国人客員研究員(フルブライト奨学生)として再来日し、2006年メリーランド大学において教育政策とリーダーシップ研究で博士号を取得。国際教育研究所プログラムスペシャリスト、メリーランド州立大学トランスカルチュラル教育センター副所長、創価大学ワールド・ランゲージ・センター准教授、副センター長を経て、2014年4月より創価大学国際教養学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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