内容説明
教育の「企業型改革」への強烈な批判と11の問題解決法。標準テストの成績を単一基準とした学校評価、低成績の「失敗」校の閉校と教職員解雇、チャーター・スクールの導入等―本書は、学校の民営化へ舵を切ったこれら一連の「企業型改革」が、データの裏づけを持たぬ効果の疑わしい観念的所産であることを明らかにすると共に、教育向上のための取るべき真の方策を提示した力作であり、自らの主張でもあった「共通教養(スタンダード)」政策が複雑な全体状況から遊離して、グロテスクな歩みを始めたことに対するラヴィッチの怒りを、その強烈な批判に見ることができよう。
目次
我々の学校は危機に瀕している
企業型教育改革の流れ
企業型教育改革を推進しているのは誰か
企業型教育改革で語られる言葉
テスト得点の真実
学力格差の真実
国際学力テストの得点の真実
ハイスクール卒業率の真実
大学の卒業率の真実
貧困はどのように学力に影響を及ぼすか〔ほか〕
著者等紹介
ラヴィッチ,ダイアン[ラヴィッチ,ダイアン] [Ravitch,Diane]
1938年テキサス州ヒューストン生まれ。1975年コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジにおいて、ニューヨーク市の公立学校史に関する研究で博士号取得。その後、コロンビア大学ティーチャーズ・カレッジ准教授。1991年~1993年連邦教育局教育次官補。1997年~2004年全米評価運営委員会委員。1995年~2005年ブルッキングズ研究所客員上級研究員。現在は、ニューヨーク大学特任教授
末藤美津子[スエフジミツコ]
1977年東京大学教育学部教育学科卒業。1986年東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。2007年東京未来大学こども心理学部准教授。2009年東京未来大学こども心理学部教授。2013年東洋学園大学グローバル・コミュニケーション学部教授。専門は、教育学、比較・国際教育、多言語・多文化教育。博士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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