内容説明
社会教育は終焉か。新しい「公共」とは何か。3・11で露呈された深刻な現実を前に、いま我々は否応なしに、わが国風土の刷新につながる“学び”を求めている。リーダーシップを欠き、事実糊塗が日常化した日本中枢を的確に批判し、真の変革をもたらすためには、何をいかに学び、どう有効な活動を展開すべきか。本書は、諸地域の生涯学習を実例として、生活者生涯学習を構想する実証的研究。
目次
第3章 分析3:「生涯学習」の重層構造と地域社会の諸類型―構造変動する日本国民社会と成人教育経験の諸相(都道府県における「生涯学習」の現況―「地域課題の解決」と「職業能力の向上」にかかわる考察;東京都文京区の「生涯学習」講座―「文の京」における地域生涯学習の新たな胎動;札幌市における「リカレント学習」と地域アソシエーション的社会―新しい産業構造と地域文化の創出という視点から;現時における「生涯学習」政策の社会的位座―地域工業振興諸政策との対比において)
著者等紹介
小林甫[コバヤシハジメ]
北海道大学名誉教授、元松山大学特任教授、博士(文学)。1940年、東京市中野区生まれ、戦後、横須賀市逗子町に移る。横須賀高等学校を経て北海道大学教養部理類入学。1965年、同大文学部哲学科西洋哲学専修科を卒業、北海道深川西高等学校教諭(社会科、生活指導)。1973年、北海道大学教育学部助手(生活教育講座=教育社会学研究室)、札幌商科大学人文学部人間科学科を経て、北海道大学教育学部助教授・教授。1996年、北海道大学高等教育機能開発総合センター教授(生涯学習計画研究部)、2004年に北海道大学大学院(文学研究科教授社会システム科学講座)を定年退職。2005~2010年度、松山大学特任教授(大学院社会学研究科)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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