内容説明
太平洋の“平和海域”に突如、奇怪な船舶が出現、航行中の商船を砲撃した。戦時中の日米独英の大艦隊は現場に急行。彼らが見たものは、四カ国の代表戦艦全ての特徴を備えた奇怪な有機体戦艦であった。海底に眠る邪神クトゥルーが、ついにわだつみの制覇に乗り出したのか!?地球の命運をかけてこれに挑むは、アメリカ戦艦ミズーリ、イギリス戦艦プリンス・オブ・ウェールズ、ドイツは不沈艦ビスマルク、そして、我が国は?ついに訪れた決戦の日、連合艦隊と巨人爆撃機「富獄」は、世界の戦艦(くろがね)とともにルルイエへと向かう。
著者等紹介
菊地秀行[キクチヒデユキ]
1982年『魔界都市“新宿”』(朝日ソノラマ)でデビュー。魔界都市ブルース、吸血鬼ハンターDなど多くのシリーズを生み出し、作品ジャンルはSF、本格ホラー、バイオレンス、ファンタジー、伝奇と幅広い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ettyan えっちゃん
10
褒め言葉でお馬鹿なノリ全開。もはや後戻りできない架空戦記。これ,後書きの通り,続くのかw 続くなら,これでもいいや。もう,このまま突っ走るしかないんだろうな。後先考えず書いたとしか思えないライブなノリが楽しめるのが逆にいいわ。2013/10/16
おかむー
6
なかばネタとして「架空」戦記であるとまえがきしてるけれど、むしろ昨今乱立している架空戦記もののパロディなんではなかろうか。『よくできました』。前半菊池秀行にしては超人やら魔人やらでてこなくておとなしいな、などと思っていたけれど、最終章で一気にはっちゃけてくれて安心というよりむしろ好き勝手やり放題というほうが正しいか。シリーズとして続くのすら怪しいことも含めてここまでやってると却って爽快、面白いというより笑えるコメディでしたとさ。2013/12/15
NEED LESS
5
クトゥルーの生み出した怪異VS世界各国の艦隊がメインですが同著者の『妖神グルメ』や『邪神金融道』を連想させるような小ネタも入っていて、クトゥルー・ミュトス・ファイルズシリーズのファンとしては嬉しかったり。ある登場人物の正体も意外すぎて思わず膝を打ってしまった。色んな人が言っていますが、やはり戦艦や駆逐艦の名称が出てくると艦娘のイラストが頭に浮かんで・・・。2014/09/20
ねんこさん
3
作者の人が戦記畑の人じゃないですから、細かいことは気にしない方向で読むが吉。結局歴史も史実とは全く違う経緯で進んでますしね。物語としては、決戦までが長すぎて疲れた。いざ決戦が始まってからは次々と隠し玉が出てきて燃えるものはありましたけどね。あと◯◯(戦艦名)"改"ならぬ"怪"は笑った。執筆時期的に艦これネタではないと思うけど・・・。2015/12/26
きゃめる
3
『架空戦記』という言い訳もとい錦の御旗の元にやりたい放題。「IFものでしかも邪神が相手なんだから、時系列のちょっとした混乱なんてどって事ないよね?」つー作者の無邪気な声すら聞こえてきそうだw だがその荒唐無稽さも投げっ放しな伏線も全部含めて楽しく読めた。これでこそ菊地秀行。続刊は是非ヨグ=ソトース戦車隊でw2013/11/23