内容説明
1つのクトゥルー作品をテーマに3人の作家が小説、ゲームブック、漫画などの様々な形で競作するオマージュ・アンソロジー・シリーズ。第3弾は『異次元の色彩』に捧げる。巻末には原作の冒頭(荒俣宏訳)を掲載。
著者等紹介
山田正紀[ヤマダマサキ]
1950年生まれ。1974年、『SFマガジン』(7月号)に『神狩り』が掲載され注目を浴びる。星雲賞を通算4回受賞する他、日本SF大賞、本格ミステリ大賞と日本推理作家協会賞を受賞するなど、SF、伝奇、ミステリー、冒険小説と幅広いジャンルで活躍している
北原尚彦[キタハラナオヒコ]
1962年生まれ。青山学院大学理工学部物理学科卒業。『死美人辻馬車』などヴィクトリアン幻想譚を得意とする。翻訳家でもあり、コナン・ドイルやホームズ関係書を訳し、それはアメコミにまで至る
フーゴ・ハル[フーゴハル]
80年代ブームの頃から活動するゲームブック作家。奇抜な作風が特徴で、イラストもこなし、ゲームブック監修も数多く手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
15
山田正紀はSF者らしき、解説っぽい物語で読みづらい。北原尚彦のバスカヴィル!以前NHKで、ホラーの時代でドラキュラと並んで取り上げられていたことが、?だったけど、この物語は納得の一編。フーゴ・ハルいいんじゃない、でも見取り図見た瞬間に殺害方法に気づいてしまったけど、今回、解説は抑えた感じでまあまあ!2013/09/28
けいちゃっぷ
13
山田正紀のは『クトゥルフ少女戦隊 』を髣髴させてくれた(続きはまだかな)。 北原尚彦のも面白かった。 ゲームブックはちょっと・・・。 クトゥルフ(クトゥルー)とホームズって案外と親和性があるかも。 ただ、どちらにも思い入れがないので流し読みみたいになったのが残念。 400ページ 2015/03/10
わるた
8
北原氏の作品が一番しっくり読めました。ビクトリア時代の論理性とクトゥールーの不条理な中にあるある種の法則性が妙に合うんですよ。山田氏の作品は嵐が丘 フランケンシュタイン 切り裂きジャック そしてホームズなど実在、虚構の人物に作者まで入り乱れ 現代のイギリスでで大混戦。当然収束するはずもなくアングラ演劇のように屍の山を築く。「ミステリーオペラ」がお好きな方向きですね。2014/03/02
aza-lattan
8
ホームズ×色彩×クトゥルフ。ゲームブックなるもの初めて読みました。同じテーマでも色が全く異なってしまうのだから贅沢です。面白い挑戦だと思いました。2013/12/10
Yuki
6
ホームズとクトゥルフ足しちゃったらどうなるのかと思ったら、こうなりましたか。2作目の「バスカヴィル家の怪魔」が、ホームズの正統派バスティーシュしている中できっちりクトゥルフ神話要素が絡まっていて、親和性の高さというか巧さを見せていただきました。1作目の「宇宙からの色の研究」のメタフィクションぶりが凄い。まるで存在しない色がごちゃ混ぜになった悪夢を見ているようでした。いやはや、とんでもないぜ(ほめ言葉)2013/11/29