内容説明
海底都市ルルイエで復活を待つ妖神クトゥルー。その狂気の飢えを満たすべく選ばれた、若き天才イカモノ料理人にして高校生・内原富手夫。神、邪教徒と復活を阻止しようとする人類の三つ巴の果てに驚愕のラストが待つ。
著者等紹介
菊地秀行[キクチヒデユキ]
1949年千葉県生まれ。フリーライターを経て、82年『魔界都市“新宿”』(朝日ソノラマ)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
62
初期の菊池作品のなかでもひときわ異彩を放つ傑作のひとつ。おそらく10年近くぶりの再読だが、面白さが色褪せることはなかったですよ。『たいへんよくできました』。イカモノ料理の極みを探求する料理人・富手夫の料理を求めるのは、深海に沈む巨大都市に封印された邪神クトゥルー。邪神復活に賭けるものと阻止せんとするものたちの狭間で富手夫は想像を絶する料理で道を切り開いてゆく。『ミスター味っ子』も真っ青な荒唐無稽な料理を軸に、日本、インド、アメリカ、太平洋を渡り歩く冒険は、万人向けとは言い難いけれどワクワクです。2015/07/14
桜子
7
ナウいという死語が目に飛び込んできたとき気が遠くなっ…ハッ!と我に返って黙々と読みました。これぞ嘘偽りなしの破天荒。料理が敵を屠る一発必中に値するという発想力がとにかく凄い。天下無双のイカモノ料理のオンパレード。豹変型ヒーローと典型的な秀才美少女の取り合わせに、そこはかとない昭和臭が。勢いと気合いで愉しむクトゥルー神話の傍系。2013/01/26
フェン
5
クトゥルーといえば、怪物やら旧支配者やらを見ないようにしたり逃げたり、弱い人類じゃどうにもならない!って感じのホラーなわけですが。近代兵器でドンパチするかと思えば、すんばらしい料理がそれを凌ぐ武器になったり何が何だか。その荒唐無稽なところを魅力ととれるなら、最初から最後まで楽しみ切れると思う。主人公の成長とか人間ドラマは一切ないので、そのへんは期待しないように。個人的には、とても良質な超展開を堪能できて満足満足。2013/11/18
のみ
3
ゲテモノ素材のゲテモノ料理をそっち方向に特化した天才がゲテモノ相手に調理してさばいていく作品。最後には行くとこまで行っちゃう。微妙に良いかもなゲテモノ作品。面白くない展開は割とどうでもいいけど、期待してた料理描写が少なかったのが残念。”「お言葉ですがネタは一流です蝮の舌、新鮮なネズミの糖蜜漬・・・」「誰がそんな贅沢な材料を使えといった。あれは理想論だ。必要とあればゴミ箱の腐った肉、野良犬のかじった骨からも天上の美味が構築できなくてどうする?そこにのみイカモノ料理の真髄に達する道がある。それを・・・」” 2014/10/07
onisjim
3
僕は著者や次回配本の朝松健たちがクトゥルー神話の読者層を広げた功績は大きいと考えていて、その点でも本書は逢空万太が読んでいるかどうかは別としてニャル子さんの前駆体として位置づけていい作品だと思う。実際主人公はアレだもん。正直に言ってめちゃくちゃな展開で破綻した箇所もあるし、他の菊地作品と比較して特に優れているというわけではないので誰にでも薦められるものではないけれども、それでもおもしろいのは確か。2013/01/04
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