感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
内島菫
10
やはり冒頭の「道の道とす可(べ)きは常の道に非(あら)ず。名の名づく可きは常の名に非ず。」が印象的。著者もポカンとしている。著者は、大雑把に言えば、最小限の努力で自然の法則(道)に従って生きるのがベスト、と「老子」を読み解く。確かにそうかもしれないが、老子も指摘するように自然の法則は人間の生など特別視していないので、世間一般と逆行するような老子ですらも置き去りにするようなものが本来の「道」=自然の法則ではないだろうか(著者の解釈通り「道」が、遍く行き渡っているにもかかわらずまるで無いものとされるような、2024/09/18
たいそ
7
2020年。著者:山田史夫氏による「老子」の解釈。既存の解釈にぶつかっていく感じで、どれが正しいかはわからないが、どちらの解釈が好きか、自分に合うか考えてみるのはおもしろいと思う。老子は逆説的な例が多いようだが、そう思いこんで自分に都合のよい解釈をしてしまわないようにしたい(「学を断てば憂いなし」とか「無為」とか、愚民政策?とか)。「万物はただ故なく存在するのみ。それでよいではないか。」2021/04/25
河イルカ
2
俺がガンダムだ2024/04/28
suzannhw
1
本書は「老子」全81節における著者の読みを披露した本である。他解釈本を引用して解説したり、違う解釈もできるのではといったような批判がなされたりと理解が難しい「老子」を少しでも噛み砕いて説明してくれている本だと思う。 読んでみて、老子は人生を達観しすぎていると感じた。自然に生きるとはいっても、一般人(私)には目先の利益、人間関係、欲望など支障も多い。生きていて悩んだりしたときに、老子を思い出し、何が”自然”かを少しでも考えて判断できるようになるといいと思う。2021/03/21