幸福と人生の意味の哲学 - なぜ私たちは生きていかねばならないのか

個数:

幸福と人生の意味の哲学 - なぜ私たちは生きていかねばならないのか

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年04月25日 10時52分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784798701707
  • Cコード C0010

出版社内容情報

「絶望することにも絶望するとき、私たちは『幸福という神秘』に包まれる」
――中島岳志 氏 推薦!

「不幸なのに、どうしようもなく苦しいのに、死んだ方が楽であるのに、
なぜ生きていかねばならないのか?」
……そう問う人に、あなたならどう答えるか。

身近な人の死や貧困、いじめ、そして大きくは戦争や自然災害など、この世は苦痛や痛みで溢れている。
もちろん、比較的幸福な人生を送る人も少なからずいるだろうが、その人たちとていつか不幸に陥るかもしれない。
そもそも他人から見て「幸福」な人生であったとしても、「何のために生きているのか」という人生の意味に悩まされるのが人間だともいえる。その点で、幸福と人生の意味とは密接に関連している。
では、いったい幸福とは何か? 人生の意味とは何なのか?
本書は、そうした問いに哲学の観点から答えようとするものである。

人は誰も「不幸の可能性」から逃れられない。
「どうせ死ぬのだから、人生は無意味だ」ということも、哲学的には正しい。
しかし、その「絶望」を超えて、なお人生が生きるに値すると示しうるならば、それはどのようにしてか。
パスカル、カント、ウィトゲンシュタイン、ネーゲル、中島義道、長谷川宏、船木英哲ら古今の思想家やトルストイ、カミュ、中島敦ら文学者の言葉を手掛かりに、私たち一人ひとりが人生と向き合うための思考の軌跡を示し、哲学の新たな可能性を拓く。


目次
はじめに

第1章 幸福の難しさ

第1節 幸福のどうにもならない側面

(1)この世の不幸
(2)なぜ生きていかねばならないか
(3)幸福の外在的側面
(4)幸福と幸運

第2節 幸福の内面化

(1)「外在的幸福」の不安定さ
(2)ストア派の幸福論
(3)不幸は考え方次第なのか
(4)意のままにならぬ内面――回復と時間

第3節 幸福の幻想性と脆弱性

(1)幸福のうちに見出される傷
(2)生きることと苦しめること
(3)〈幸福〉と〈現実から目を逸らすこと〉
(4)パスカル・ラッセル・長谷川の幸福論

第2章 人生の無意味さ

第4節 死と人生の意味

(1)幸福をめぐる問題と人生の意味をめぐる問題
(2)人生と世界の違和感
(3)どうせ死んでしまう
(4)生きてる間は楽しまなくっちゃ

第5節 国家や歴史は人生に意味を与えるか

(1)人生の意味と人間を超えた何か
(2)人生の意味と自殺
(3)国家・歴史・人生の意味
(4)人間がもつ〈一歩退く〉という知的能力
(5)国家や歴史を相対化しうることの必然性

第6節 物質と〈ただ在るに過ぎないこと〉――世界は絶対的に無意味か

(1)人生の意味と唯物論の問題
(2)一切はただ在るに過ぎない
(3)存在の脱意味化
(4)船木英哲の絶対的無意味

第3章 有意味さの不可避性と相対性

第7節 人生の不条理とアイロニーを伴った生き方

(1)絶対的な無意味さの不可能性
(2)人生の意味と無意味をめぐる不条理
(3)この不条理な生をどう生きるか――アイロニーの勧め
(4)李陵のアイロニカルな生き方

第8節 アイロニーと人生の意味

(1)自分自身の価値観との距離
(2)アイロニストがテロや暴力に反対する際の〈どっちつかずさ〉
(3)渡部昇一のアイロニー欠如
(4)アイロニーの意義
(5)アイロニーと人生の意味

第9節 「有意味な生とは何か」への応答

(1)語りえぬものを大切にする姿勢
(2)直接語らないこと
(3)メッツ批判
(4)伊勢田批判
(5)戸田山批判

第4章 幸福の可能性と現実性

第10節 幸福と語りえぬもの

(1)森村への「複層的」批判
(2)「分からない」という結論
(3)書かれている以上のことが何も染み出してこない
(4)すべてが美しい

第11節 超越的幸福

(1)〈眼前に現れうるもの〉と〈超越〉の区別の重要性
(2)幸福と不幸を世界内部的な基準で測ることの問題点
(3)幸福の可能性

第12節 信仰の重要性

(1)現実から目を逸らさぬこと
(2)信仰の重要性
(3)信仰とアイロニー

第13節 人生が幸福という意味をもつことを――
(1)幸福こそが人生の意味である
(2)超越の光に照らされて
(3)永遠の相の下に
(4)時間と事実

結びに代えて
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タナカ電子出版

35
この本はとても読んでいて最初は辛い哲学本ですが、中盤から徐々に楽しく読める本です☺️ 哲学を読む時の心得❇️ ①答えを求めない ②鵜呑みにしない ③理解には経験や熟慮期間が必要 ④共有する ⑤最速で読み後に再読する。これらを旨として60分くらいで読書📖👓この本は時間があって哲学好きな読者におすすめします✨ https://shimirubon.jp/reviews/16965742019/09/01

踊る猫

23
スティングの「Let your soul be your pilot」というフレーズを思い出した。マジに何物かを信じるのではなく、一歩アイロニカルに引いた態度で、しかし超越的なものを信じてその言葉に従って生きていく姿勢。このスタンスは宮台真司にも合い通じるものがあると思ったのだが、奇妙なことに本書に宮台の名前は出て来ない。意図的なものなのだろうが、そう考えると逆に面白い。いずれ死んでしまうという幼児的なニヒリズムに退行するのではなく、人生がその時その時に与えてくれたものを享受して生きていく強い姿勢を教わる2019/07/14

のんぴ

17
#幸福と人生の意味の哲学#NetGalleyJp 幸福とは何かという問いに「快楽」「欲求充足」「客観的な人生のよさ」などの説があるが、著者は(自分を)超越(したもの)のそのつどの導きを信じ、そして《導かれた先に何かが見つかるはずだ》と信じ…ひたむきに点を打ち続けることが重要で、人生はこのような仕方で有意味である、と言う。人生はあるがままのあり方で救われている。「どうせ死ぬのだから何をやっても意味はない」などということはなく、それぞれの人生を外側から眺めてみれば、苦境にあってもそれぞれの人生は輝いている。2019/06/24

原玉幸子

16
前掲書が社会に、偶々選んだ本書が個人に対しての(双方意味合いは異なる)「絶望」に関わる本でした。中島義道や『シーシュポスの神々』のカミュを多く引用していることに親しみを覚え、幸福と人生の意味は「○○だと言い切れない」、「美に繋がる」との著者の哲学に賛同しますが、中盤の引用諸氏をそこまで執拗に批判しなくてもいいでしょうし、悩まない人間を切り捨ててしまっている著者のレトリックはちょっぴり残念でした。「宗教は哲学に包含される」と誰か力強く明言してくれないかなぁとの私の願いは別の機会に。(◎2021年・春)2021/04/10

のんぴ

14
#幸福と人生の意味の哲学 #NetGalleyJP 誰しも自分の人生は、意味があり、幸福になりたいと思うものだ。だが現実はままならず、生きていくのが辛いような事態に陥ることさえありうる。自らの生を精いっぱい生き、不条理さえも一歩引いたところからあるがままを味わった時、その人の人生は輝く。2019/06/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13749916
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。