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内容説明
スヴェンとジェコブは新営業戦略として隣町サウプンクトにパンの出張販売に訪れていた。しかし、そこで起きたジェコブの運命的な出会いが「トッカーブロート」を揺るがす大事件の発端になろうとは。ジェコブを巡るパン売り上げ戦争の勃発にワイルティア親衛隊の思惑が絡み、事件は混迷化の一途を辿る。果たしてルートに安寧の日は来るのか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
61
更なる利益の獲得を目指し、ルートは隣町でのパンの出張販売を行うが、友人であるジェコブが生き別れの祖父にして武器商人・シャイロックと再会する。ジェコブを渡せと迫るシャイロックにルートは、一週間のパンの売上勝負を挑むが…。娼婦であった母と軍の兵士の間に生まれた境遇と突然現れた祖父からの跡継ぎになってくれという申し出に苦悩するジェコブでしたが、大好きなお母さんと離れたくない、幸せにしたいと願う彼が良かった。大量販売による物量作戦に対し、生産数は少なくとも町の人達の食卓を彩ってきた自慢のパンで勝負するルートも良い2017/11/26
まりも
54
戦うパン屋さん物語第三弾。ルートの年の離れた親友・ジョルジュの家族にまつわる話。今回も安定して面白かったです。様々な場面で大人顔負けのアドバイスをしてルートたちを助けてきたジョルジュの子供らしい一面を見れてほっこりしました。友情、家族との絆をテーマにしたお話はやっぱり良いですね。ルート、スヴェンコンビの活躍もあったし、楽しませてもらいました。ソフィアの出番が少なかったはちょっと残念だったけどね。報われないヒロインポジションって事なんだろうか。伍長の正体も気になるし、次巻も楽しみにしてます。2015/11/30
Yobata
45
新戦略として隣町まで出張販売にきたスヴェンとジェコブの2人だったが、町で絡まれたジェコブはそこで運命的な出会いをする。絡んできたのは大企業の長であった祖父の手下で、祖父がジェコブを引き取りにトッカーブロートに迫ってくる。さらにジェコブを狙う影が…。3巻に来てようやくジェコブ話。大富豪の孫かつエースパイロットの子だったとは…。スヴェンと同じ第二の猟兵器“紅蓮の鷹”のレベッカ登場。決して笑わない任務に忠実なタイプだけど、スヴェン同様にかつての搭乗者に対しての愛は本物だね。その父と子を守るために単身で乗り込み→2015/11/28
よっち
44
業務拡大を企図し看板娘スヴェンとともに隣町にパンへ出張販売に訪れたジェコブ。彼が遭遇した小さな出来事をきっかけに、トッカーブロートを揺るがす大事件に発展する第三弾。今回はジェコブの生い立ちが明らかになって、彼を巡る争いに巻き込まれる形でパン売り上げ戦争が勃発、それにワイルティア親衛隊の思惑も絡んで思わぬ騒動に繋がっていきますが、ルートらの奮闘もあったりで、すれ違っていた気持ちがようやく通い合うきっかけを得て、いい感じに落ち着いた結末は良かったです。ただ影で奮闘していたソフィアの報われなさには同情しました。2015/11/28
まるぼろ
39
さて今巻はジェコブがメインの巻です。順調に売り上げを伸ばしているものの依然として借金の返済額も多いトッカーブロートの業務拡大を図るため、隣町のサウプンクトで出張販売を試みたスヴェンとジェコブだったが…と言うお話。今巻も面白かったです。今巻で描かれている親衛隊とドガ族の有様が史実でのそれと全く同じですが、それ故に頭の中で構築しやすかったです。ジェコブの意外な出自が明らかになった今巻ですが、出来ればブリッツドナーもこの先登場してきてレベッカ共々活躍して欲しいなぁとも思いました。店舗も拡大し、次巻にも期待です。2016/01/11