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内容説明
相変わらず無謀な勝負を挑んでは雛に負け続ける夜子だったが、ポーカー勝負に敗れてから数日後、突然着ぐるみのパジャマで登校する等のおかしな行動を取るようになった。理由を聞いても口をつぐむ夜子を来手さんと共に尾行した先にいたのは、“准主人公”にして“代打ち”の京丸銀次と、学園二大美女の一人“魔性の女”不二峰潤だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
王蠱
13
今回は後書きにもあった通りギャンブルもといゲーム勝負・・・なのだが一巻と比べるとどうしても「熱さ」というか終盤の爆発力みたいな部分が弱く感じてしまった(あくまで相対評価)。一方で前回は埋もれ気味だった日常部分での夜子の絶妙な低スペックぶりとそこに起因する彼女のキャラ(アイデンティティ)がより掘り下げられ、一層その残念っぷりも含めなんだか愛おしくなった。「目的の為なら手段は選ばない」普通なら敵が使うことがほとんど、主人公が使っても苦悩して、ということが多めな手法を全力で使ってなおかつ後腐れや後ろ暗さなど2013/05/03
ころん
8
パジャマで登校したり授業中にらしくない発言をしたりする塔ヶ崎のことが気になる涼希。来手さんと共に尾行してみると、塔ヶ崎は裏カジノを主催していると噂されている現代遊戯部の部室に入っていく。夜子ちゃんクズかわいい。夜子ちゃん残念かわいい。<<キャラ>>設定がうまいこと物語に組み込まれているのは相変わらずでうまいなぁと思うものの、この作品にしかできない話を読みたいと思ったりも。次はどんな<<役割>>のキャラが登場するのか楽しみ。2013/05/14
KUWAGATA
8
こういう勝負物は、先が読めなくてついついこちらも熱くなってしまいますね。というわけで、大変楽しく、一気読みでした。ただ、ギャンブル勝負の描写に注力するあまり、1巻での「脇役」ならではの思いや、「ラスボス」ゆえの葛藤といった内面の描写が少し疎かになっていたかなという気がしなくもなかったり。この物語のキモは、次々現れるいろんなロールのキャラとの勝負よりも、むしろそちらの方にあると思うので、次巻からはまたそういう方面での展開を期待したいと思います。2013/05/02
1_k
8
ギャンブル編。メインヒロインのキャラが完全にツボにはまっているので、その勢いだけでおいしくいただける。新キャラの配置、クライマックスでの存在感もすごい。ゲーム展開については、電撃の同系統の作品のギリギリした緊張感には及ばない、というか意図的にゆるい方面に振っているのはこの作品ならでは。それなのに、しっかり裏の読みあいを楽しめた。ギャグもキレが衰えず。食パンは傑作でした。2013/04/28
ちかもり@再出発
7
好きだわ~、いやマジで。「超プラス思考の傲慢な低スペック」これがこの作品でのラスボス、塔ヶ崎夜子。具体的なイメージとしては特撮戦隊モノの悪の大幹部、あるいは戦力の逐次投入で戦略的敗北を決定的にしてしまう無能な司令。立てる作戦は粗雑だし、横着。上から目線には反発する癖に総叩きにはヘソ曲げる、手のひら返しがお得意のメンドクサイ奴だ。でもね、何度負けても絶対にくじけないこの子には言い知れぬ魅力があるんです。だから周囲の人間が「何とかこの人を盛り立てたい」と思っちゃう。他に例を見ないキャラで読んでて楽しかった!2013/12/15