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内容説明
萌蔵は学園の皆に好かれる男の娘。だがそれは幼馴染の少年に復讐するために作りあげた偽りの姿だった。そんな彼の前に、ある日“萌えの妖精”を名乗る不思議生物が突然現れて、「萌え集めを手伝って」と告げてくる。しかし手伝うどころか、そのファンタジーなパワーを復讐に利用すべく、妖精を言葉巧みに丸め込む萌蔵。果たしてこの復讐は成功するのか。
著者等紹介
松岡万作[マツオカマンサク]
『もえぶたに告ぐ―DRAMATIC REVENGE STORY』で第6回HJ文庫大賞の奨励賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KUWAGATA
9
そこそこ楽しめましたが、主人公がイマイチ感情移入できませんでした。男の娘だからとかいうことではなく、周囲に対する接し方とか復讐の動機のとってつけたような理由とか。ただ後半からはそれも気にならなくなり、純粋に物語を楽しめました。もう少し妖精さんの存在をはっきり打ち出した方が、世界観が鮮明になったんじゃないかな。続くことが前提になっていますが、1巻完結の方が良かったかも(でも続きが出たら一応読むとは思う)。最後のメタ設定は不要な気がしました。2013/04/26
ちかもり@再出発
7
すごく面白かった!登場人物全員に表と裏がある。そしてみんな腹黒い。だがそこが良いんだよねえ。復讐ってかなり強い気持ちだから、それなりに強い動機がなければ復讐したいという気持ちにならない。主人公は竹流のこと嫌いだったって言うけど、でも認めてほしいとも思ってたわけで、この辺の微妙な感情はほとんど恋心に近かったんじゃないかな。復讐が本格化する中盤からは心理戦の様相も呈してきて面白さが加速。萌蔵って考えてることが腹黒いだけで実際の言動は最後の最後までほぼ善人なんだよね。だから最後の萌えにつながる。あとがきまで完璧2013/09/07
マギカ鍋
6
小学生の頃の萌蔵の女装を一蹴した、仲も良かった武尊。萌蔵はその恨みを武尊を惚れさせ振る事で晴らそうと女装を続けるうちに学園のアイドル。だが武尊は無関心。そこに萌えの妖精が現れ武尊を女体化。戻るには萌えエネルギーを集めねば。武尊は対象を萌蔵に定めるが、それは萌蔵の陰謀で萌え合戦に。イラストと文章のラノベ構造は百合とBLに分かれ各々の萌えを挑発しながら人の表裏も表す。萌蔵の本音が見え始めると美命、優雨の裏も露わになり混沌へ。大量生産される低質な萌えに対し真髄を示す落差盛りの結果は「混ぜるな危険」か。(笑)2013/07/09
nawade
6
★★★★☆ 挑発的なタイトルではあるが、萌えの妖精の萌え集めの要請を逆手に取り、自分をバカにした幼なじみに復讐しようとする男の娘のピカレスクロマンである(嘘)。MF文庫あたりなら萌え集めというキーワードだけで一作書き上げてしまうだろうが、それにうまい具合に捻りを加えて、胸に一物をもった少年少女たちの思惑が交錯する心理戦という名のハイテンションラブコメディに仕上げている。面白い、これが奨励賞?これだからHJ文庫は止められない。2013/04/01
ギンレイ
5
【萌えを求めて】 好みが分かれそうな尖ったドタバタラブコメ。 一冊読み終わって題名見直すと復讐の中で表現された『萌えとは何だ』がメインだったのかなと。 エピローグとあとがきを互いに絡ませて融和させたのも面白い。 主人公が復讐に失敗し続ける姿はちょっと不憫で、いつの間にか応援してましたw 文章はイメージが湧き難いためもう少し視覚を満たす描写が欲しい。 妖精回りの説明とかも弱いかな。 惜しいけれど怪作に違いなく、今後どんな作品を出すのか気になる作者です 評価は★★★★★★★☆☆☆7個星です!!2014/04/10