内容説明
フィリピン・ルソン島西部、噴火前のピナトゥボ山南西麓一帯に住むアエタ族(ネグリート族)の経済・社会生活の動態的な編成をめぐる民族誌。出来事をめぐって浮きぼりにされるアエタ社会固有の存在様式を明らかにする。噴火により失われる前の先住民の文化や社会を今日に伝える貴重な資料。第22回澁澤賞受賞。
目次
第1部 出来事の諸相(景観のなかの歴史;アモック事件をめぐる素描;開発プロジェクトの併呑受容;病いの体験)
第2部 社会編成の動態(社会集団の編成;結婚をめぐるダイナミズム;バンディ(婚資)―出来事の懐柔をめぐって
結論)
著者等紹介
清水展[シミズヒロム]
1951年横須賀生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。東京大学教養学部助手、東京大学東洋文化研究所助手、九州大学教養部助教授、九州大学大学院比較社会文化研究院教授、京都大学東南アジア研究所教授を経て、関西大学政策創造学部特別任用教授。社会学博士(東京大学)、専攻、社会人類学。2017年第107回日本学士院賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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