内容説明
本書は、人と社会が差異の相互循環過程で生成するという生成的社会論を、支援論の基礎理論とし、体系的な差異の生成技法とその効果の測定法を示すことを通して、新たなファミリー・ソーシャルワーク・モデルを提唱する。児童・高齢者福祉、看護などの、家族支援が重要視される諸分野において、洗練された実践とその効果測定法が示され、本モデルの有用性が明らかにされる。ソーシャルワーク関連の研究者・臨床家のみならず、家族支援に携わるすべての人々が、本書から新しい次元の実践的知識を得られるだろう。
目次
第1部 理論編(新しいファミリー・ソーシャルワーク論の構築を目指して―「私」とケアの概念を軸に;「私」によるソーシャルワーク論考;社会の構造と力学;差異生成論とソーシャルワーク;日本における地域福祉の脱構築と再構築)
第2部 技法・測定論編(「私」によるケアと技法論;問題解決過程の効果測定論;問題解決過程の効果測定の実際;支援モデルの展開―逆説的因果論から社会構成主義的生成論へ)
第3部 事例編(ファミリー・ソーシャルワーカーの役割と里親家族支援論;被虐待児童と里親家族への支援論―家族構造変容論の視点から;家族エンパワーメントと退院支援;介護実践におけるポジティブ・リフレーミングの有用性;高齢者とその家族への支援論―コミュニケーション理論の視点から;高齢者支援論の再考―存在論的視点から)
著者等紹介
大下由美[オオシタユミ]
県立広島大学保健福祉学部人間福祉学科准教授。専門:家族支援論
小川全夫[オガワタケオ]
特定非営利活動法人アジアン・エイジング・ビジネスセンター理事長。熊本学園大学社会福祉研究所特別研究員。公益財団法人福岡アジア都市研究所特別研究員
加茂陽[カモキヨシ]
県立広島大学名誉教授。専門:家族臨床社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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