オープン&クローズ戦略―日本企業再興の条件

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  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784798136714
  • NDC分類 509.21
  • Cコード C0034

内容説明

「ものづくり」や「匠の技」だけでは、もはや勝てない。市場撤退を繰り返し、長らく停滞してきた日本の製造業をはじめとする産業の再生の方途はあるのか?アップル、サムスン、インテル、クアルコム。これらの企業は利益を生み出すコア領域をクローズにする一方で市場との境界にオープン領域を設定し、多くの企業を巻き込みビジネスのエコシステムを実現している。本書は、欧米企業が生み出した周到な知財マネジメントとビジネスモデルの構造を分析し、長年の実証研究に基づく成果から、日本企業の本質的な課題を克服し、再び活力を与え、再成長のための戦略を提起する。

目次

第1章 エレクトロニクス産業の失敗を超えて
第2章 製造業のグローバライゼーション
第3章 欧米企業が完成させた「伸びゆく手」のイノベーション
第4章 アジア諸国の政策イノベーション
第5章 アジア市場での経営イノベーション
第6章 オープン&クローズ戦略に基づいた知的財産マネジメント―我が国製造業の再生に向けて

著者等紹介

小川紘一[オガワコウイチ]
東京大学政策ビジョン研究センター・シニアリサーチャー、関西学院大学客員教授、株式会社小川国際経営研究所所長。1944年宮城県生まれ。1973年明治大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)、株式会社富士通研究所研究部長を経て、富士通株式会社の事業部長、理事を歴任。2004年東京大学ものづくり経営研究センター特任研究員、東京大学知的資産経営総括寄付講座の特任教授などを経て現職。内閣知的財産戦略本部「国際標準化戦略タスクフォース」委員、経済産業省「産業構造審議会情報経済分科会」委員、同「産業構造審議会産業技術分科会研究開発小委員会」委員などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中島直人

9
日本の電機製品を中心とする製造業の凋落は事業戦略の失敗が原因。100年に1度の転換期にある今、企業が生き残るには、コア技術の死守と新興国企業の活力を取り込む、オープン&クローズ戦略が必須となっている。もう少し簡潔に纏めて欲しいとの希望はあるが、今まで解決出来なかった点をかなりクリアにしてくれ、勉強になった。2015/03/23

g.t

5
2020年代の製造業の在り方を考える1冊。欧米企業のビジネス戦略は特に電子機器領域や自動車分野で特筆。制度を作っていく戦略。またアジア各国は法制による税制特典でビジネス構造を変える。このような状況下で日本企業はどのように戦っていくか考えないといけない。クロスライセンスによる技術の輸出、適地適作の考え方、パテント面でのオープン領域とクローズ領域の設定。特にソフトウェア産業の考え方を組み込んでいく事が必要か。2021/09/24

おせきはん

3
ものづくりに特許をどのように活用すべきか、アップル等の事例をもとに論じています。コア技術を徹底的に囲い込む一方で周辺技術は公開して新興国企業を活用する仕組みは、一貫生産にこだわり、技術を何でも特許として出願してきた日本の製造業と対極にあります。特許を公開すると守られる一方で、手の内をさらすことにもなります。特に、特許のレベルが高いほど、特許として公開することのデメリットが増えることには注意が必要です。ものづくりにおけるソフトウェアの重要性の高まりへの対応と併せ、特許の活用方法の大切さがよくわかりました。2015/04/01

koji

2
図書館の期限につき、第2章(93頁)で読了し返却。ソニー、パナソニック、シャープ等日本の代表的エレクトロニクス産業中心に韓国、台湾、中国勢に敗北していく姿は衝撃を与えました。それをモジュール化という言葉で片づけても答えが見つかりません。その中で著者が提唱するのが「オープン&クローズ戦略」。その象徴的表現が「見えざる手」、「見える手」、「消えゆく手」になぞらえて、「伸びゆく手」という言葉で表しています。その構造はP11のキーワード概念図に纏められています。もう少し読み続けたかった本です。再挑戦します。2014/11/08

mitsu

1
オープンクローズに関する内容を実例を元に、最後に日本の製造業がどのようにビジネスをやるかを知財マネジメントを含め提案されています。トヨタの話がなかなか良かったです。2016/03/12

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