インターナショナル新書<br> 異性装―歴史の中の性の越境者たち

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インターナショナル新書
異性装―歴史の中の性の越境者たち

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784797681178
  • NDC分類 367.9
  • Cコード C0295

出版社内容情報

性を越境する異性装になぜ我々は惹かれるのか?
古くは「鎌倉殿の13人」にも登場した男装で戦う巴御前から、男女の兄妹が入れ替わる「とりかへばや」、女形が男性役として女装する歌舞伎「三人吉三」、男装のヒロインが活躍するシェイクスピア「ヴェニスの商人」など、歴史の中の物語に異性装は多く描かれてきた。そうした物語にはどんな意味が込められているのか。また、それらは現代のアニメ、マンガ、映画、演劇、BLなどの文化(マンガ『花ざかりの君たちへ』『ベルサイユのばら』『ストップ!!ひばりくん!』、映画『君の名は。』、タイBL、男の娘、宝塚、スタジオライフなど)にどう生かされているのか。伝統的な男女観が崩れ、男らしさ、女らしさが問い直されている現代、異性装を軸にジェンダーの社会的、文化的な在り方を気鋭の研究者8人が論じる。

●序論 「古典の中の性の越境者たち 物語、演劇に描かれる異性装」中根千絵
●第一章 「異性装を解いた彼ら/彼女らはどこへ向かうのか」本橋裕美
●第二章 「『とりかへばや物語』の変貌」東望歩
●第三章 「異性装の恋 異性愛と同性愛が交わる場所」江口啓子
●第四章 「巴 「女武者」の悲哀」森田貴之
●第五章 「歌舞伎、異性装、そして『なりたい』女たち」日置貴之
●第六章 「オールメイル上演の愉しみ方」阪本久美子
●第七章 「稚児と〈男の娘〉」伊藤慎吾

≪著者略歴≫
中根千絵(なかね ちえ) 日本説話文学研究者、愛知県立大学教授。1967年、愛知県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了。著書に『今昔物語集の表現と背景』(三弥井書店)、『城郭の怪異』(三弥井書店)、『名古屋謎解き散歩』(KADOKAWA)
●本橋裕美(愛知県立大学准教授)
●東望歩(金城学院大学准教授)
●江口啓子(豊田工業高等専門学校講師)
●森田貴之(南山大学准教授)
●日置貴之(明治大学准教授)
●阪本久美子(日本大学教授)
●伊藤慎吾(國學院大學栃木短期大学准教授)

内容説明

衣服によって性の境界を超える異性装。古くは男装で戦う巴御前から、男女のきょうだいが入れ替わる「とりかへばや物語」、女形が男性役として女装する歌舞伎「三人吉三」、男装のヒロインが活躍するシェイクスピア「ヴェニスの商人」など、歴史の中の物語に描かれた異性装に込められた意味を読み解き、それらが演劇、アニメ、BLなど現代の文化にどう生かされているかを探り、ジェンダーの在り方を多様な分野の研究者八人が論じる。

目次

序章 古典の中の性の越境者たち―物語、演劇に描かれる異性装
第1章 異性装を解いた彼ら/彼女らはどこへ向かうのか
第2章 装いと身体―変奏する『とりかへばや物語』
第3章 異性装の恋―異性愛と同性愛が交わる場所
第4章 巴「女武者」像の展開
第5章 歌舞伎、異性装、そして「なりたい」女たち
第6章 シェイクスピアのオールメイル上演の愉しみ方
第7章 稚児と“男の娘”

著者等紹介

中根千絵[ナカネチエ]
日本説話文学研究者、愛知県立大学教授。1967年、愛知県生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了

本橋裕美[モトハシヒロミ]
愛知県立大学准教授。1983年、埼玉県生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程修了。博士(学術)。『源氏物語』を中心とした平安文学、物語文学、また文学、歴史における女性をテーマとした研究を行っている

東望歩[アズマミホ]
金城学院大学准教授。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。同大学助教などを経て、2018年より現職。『枕草子』など平安朝の文学作品を中心に、作品の表現世界やその背景にある文化・歴史について研究している

江口啓子[エグチケイコ]
豊田工業高等専門学校講師。名古屋大学大学院人文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。中世の絵入り物語をテクストと絵画の両面から研究している

森田貴之[モリタタカユキ]
南山大学准教授。1979年、京都府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程退学。國立臺灣大学ポスドク研究員、南山大学講師を経て、現職。専門は軍記物語および軍記物語受容史研究、和漢比較文学研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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よっち

36
性を越境する異性装になぜ我々は惹かれるのか?そうした物語にはどんな意味が込められているのか。伝統的な男女観が崩れ、男女らしさが問い直されている現代、異性装を軸に社会的、文化的な在り方を気鋭の研究者8人が論じる一冊。男装で戦う巴御前から「とりかへばや物語」、歌舞伎「三人吉三」、シェイクスピアの「ヴェニスの商人」など、歴史の中の物語で多く描かれてきた異性装。マンガやラノベ、宝塚や男の娘などもテーマとして扱いながら、様々なフィクションの形で異性装がどういう位置づけで描かれ、語られてきたのかを興味深く読みました。2023/03/07

活字スキー

20
微妙。実際問題として人間には多様な性があり、その装いもまた多様であるということを様々な角度から論じてくれて情報量もけっこう多いのだけれど、正直もう少し読み易くまとめてほしかったな。どちらかと言うと、創作物における表現や解釈の話よりも、実在の異性装者の話をもっと読みたかった。川島芳子とかシュヴァリエ・デオンとか。みんな大好き巴御前のリアルはどんなだったのかな。マジで素手で首ねじ切ったりしたのかしら。キュンです!2023/05/01

佐倉

14
とりかえばや物語から稚児、歌舞伎や宝塚、男の娘まで。創作における異性装の論文アンソロジー。男装の女性と女装の男が出てくるとりかえばや物語だが、その可変性は男女で異なるという指摘、男装の武者であるがゆえに時代時代の女性像が反映される巴御前、異性による異性への演技が起こす表現の可能性、異性が排除された演劇の体制それ自体が新たな創作を生み出すなど面白い話が沢山。この中で一番身近に感じたのは最後の『稚児と〈男の娘〉』。論としては取っ散らかっている感じがあるが、現在進行形で答えが出ていない話ゆえか。2023/10/29

朝ですよね

5
古くは男装してスサノオに対峙するアマテラスから、日本の文学は異性装を描いてきた。とりかへばや物語の原作は散逸しており、改作されたものが現代まで伝わっている。昔の評論(無名草子)によると、古本は生理的現象や身体に関する表現が過激で、展開や設定も"まことし"が感じられないものだったという。異性装の登場人物は幼さや美貌が設定されているケースが多いが、新蔵人物語は平均的な容貌と見られる設定なのが特徴的。2023/11/04

狐火

2
複数人の論文本。とりかえばや物語を基軸に異性装を論じるのかと思いきや、最後は男の娘まで言及が入るという。 序盤は古典に素養があることが前提。私はざ・ちぇんじがでてくるあたりでようやく親近感がわいた。そしてこの本で風光るの最後を知る(ネタバレ注釈はあったけど読み飛ばさなかった) 現代のラノベ文化も体系化、歴史的文化的背景から研究すると面白いんだろうけれども、アレを真面目に捉えるかーという思いもあり。。まぁ文化に貴賤なし、ですよね。2023/04/01

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