内容説明
映画は世界を映す窓だ!ギグワーカー、非正規雇用、ワーキングプア…言い方はさまざまだが、その実態は世界中、みな同じ。労働者から人権を奪い、生活限界まで搾取する。その傾向は突如襲ったコロナ禍によってますます拍車がかかっている。このディストピア的な状況を前に、世界の映画作家たちは各々のアプローチで「現代の資本主義」を描こうとしている。『パラサイト 半地下の家族』『天気の子』『万引き家族』などを徹底解剖!
目次
『パラサイト 半地下の家族』―したたり落ちるのは雨だけ
『ジョーカー』―最も恐ろしきハッピーエンド
『ノマドランド』―映画が与えた「永遠の命」とは
『アス』―私たちこそモンスターだ
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』―「善きサマリア人」は、どこだ?
『バーニング 劇場版』―格差が生んだ「大いなる飢え」
『ザ・ホワイトタガー』―インドのラスコーリニコフ
『ロゼッタ』―格差と貧困を描く「ダルデンヌ・スタイル」とは
『キャシー・カム・ホーム』―世論を動かした、ケン・ローチの「原点」
『わたしは、ダニエル・ブレイク』―貧しさは罪なのか?
『家族を想うとき』―「個人事業主」という罠
『万引き家族』―ビルの谷間の「スイミー」たち
『天気の子』―愛にできるものはまだあるよ
あとがき
著者等紹介
町山智浩[マチヤマトモヒロ]
映画評論家。ジャーナリスト。1962年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。「宝島」「別冊宝島」などの編集を経て、95年に雑誌「映画秘宝」を創刊。その後、アメリカに移住。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。TBSラジオ「たまむすび」、BS朝日「町山智浩のアメリカの今を知るTV In Association With CNN」レギュラー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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