人間の土地へ

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  • サイズ 46判/ページ数 250p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784797673890
  • NDC分類 302.282
  • Cコード C0095

出版社内容情報

山本美香記念国際ジャーナリスト賞(第8回)受賞 !!

世界で最も困難な山、K2に日本人女性として初登頂した著者と、今世紀最大の人道危機、シリア内戦に翻弄された沙漠の青年。
平和な沙漠の民が内戦の大きな渦に巻き込まれていく様を二人の目を通し、内側から描いた稀有なノンフィクション。

角幡唯介、ヤマザキマリ 絶賛!

角幡唯介
「小松さんが山を下りてから、どういう生き方をしているのか気になっていた。
混迷のシリアで人間の生の条件を見つづけた彼女の記録は、とても貴重だ」

ヤマザキマリ
「登山で知った自然界の過酷を、シリアの混乱と向き合うエネルギーに昇華させ、全身全霊で地球を生きる女性の姿がここにある」


世界第2の高峰K2に日本人女性として初めて登頂した小松由佳。
標高8200メートルでビバークを余儀なくされたが、命からがら下山し、自分が大きな時間の流れの中で生かされている存在にすぎないと知る。
やがてシリア沙漠で出会った青年、ラドワンと恋に落ち、彼の大家族の一員として受け入れられていく。
2011年、平和だったシリアにも「アラブの春」の波は訪れ、百頭のラクダと共に長閑に暮らしていた大家族も、否応なくその渦に巻き込まれていった。
徴兵により政府軍兵士となったラドワンは、同胞に銃は向けられないと軍を脱走し、沙漠を逃走、ヨルダンへと越境する。
しかし安全を手にしたはずの難民キャンプには、人生を選び取る“自由”がなかった。
ラドワンは、再び戦場であるシリアに自らの生きる意味を求めようとする。
小松とラドワンの二人は、お互いの文化の壁に戸惑いながらも、明日の希望に向かって歩み続ける。


小松由佳(こまつ ゆか)
フォトグラファー。1982年、秋田県生まれ。高校時代から登山に魅せられ、国内外の山に登る。2006年、世界第2位の高峰K2(8611m/パキスタン)に、日本人女性として初めて登頂(女性としては世界で8人目)。植村直己冒険賞受賞、秋田県民栄誉章受章。草原や沙漠などで自然と共に生きる人間の暮らしに惹かれ、旅をするなかで知り合ったシリア人男性と結婚。2012年からシリア内戦・難民をテーマに撮影を続ける。著書に『オリーブの丘へ続くシリアの小道で ふるさとを失った難民たちの日々』(河出書房新社)がある。2021年、『人間の土地へ』で第8回山本美香記念国際ジャーナリスト賞を受賞。

内容説明

日本人女性として初めてK2に登頂した著者とラクダと共に生きるシリアの青年。沙漠で出会った二人を待ち受けていたのは、「今世紀最悪の人道危機」、内戦の勃発だった。徴兵された青年は政府軍から脱走を試みるが…シリア内戦を内側から描くノンフィクション。

目次

第1章 二〇〇六年 非情の頂、K2からの帰還
第2章 沙漠のオアシス パルミラ
第3章 混沌のシリア
第4章 難民の多様を生きる
第5章 日本、目に見えぬ壁
第6章 平和を待つ人々
第7章 難民の土地
終章 夜の光

著者等紹介

小松由佳[コマツユカ]
フォトグラファー。1982年、秋田県生まれ。高校時代から登山に魅せられ、国内外の山に登る。2006年、世界第2位の高峰K2(8611m/パキスタン)に、日本人女性として初めて登頂(女性としては世界で8人目)。植村直己冒険賞受賞、秋田県民栄誉章受章。草原や沙漠など自然と共に生きる人間の暮らしに惹かれ、旅をするなかで知り合ったシリア人男性と結婚。2012年からシリア内戦・難民をテーマに撮影を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

104
世界最高峰K2の登頂を果たし、そこから人間のいる地へ降りてフォトグラファーへと踏み出した女性。砂漠でラクダと一人の青年と出会う。それもシリアである。数年を経て起きるシリア革命。青年は、政府軍の兵士として加担することを嫌って難民となり、隣国へと逃れる。困難があればあるほど二人を結びつける。女性は青年と再会し、国際結婚に踏み切る。シリア人の家族の歴史とシリア革命の動乱、シリア難民として国を出ること、日本に住むことになった配偶者の目に見えぬ壁など、いくつもの困難を乗り越えていく。まるでドラマのような展開だ。2021/06/29

アキ

85
読み終えて鳥肌が立った。日本人女性として初めてのK2登頂。下山途中に夜の闇と吹雪の中ビバークし、一命を取り留めて翌朝頬を撫でた太陽の光。命が存在することの無条件の価値。山を降りて、カメラマンとしてシリアに行き、思いもよらないシリア内戦とラドワンのアサド政府軍への参加。反政府軍を経てヨルダンへ逃れ難民となる。著者と結婚し日本へ移住する。イスラム教徒、故郷パルミラの地の記憶、シリアと日本の社会の違いに戸惑い、決して理解し合えないということを理解することの大切さに気づく。「人間がただ淡々とそこに生きている。→2020/10/11

マリリン

45
K2登頂という偉業を成し遂げた後、旅で感じた生き物としての“直感”。度々登場するこの言葉は、過酷な自然と向き合い得られたものか。凄まじい人生を歩んできたのに本書の全てから一貫して感じるのは穏やかで優しい眼差し。現地の状況を目の当たりにし、日本では考えられないような根底...生活の原点である土地すら奪われる現実に直面しても、変わらない眼差し。桜の花の下での父子の写真は、超えてきた時間の闇から溢れ出た光の如く輝く。混迷するシリア情勢。人間の土地への小松さんの祈りと熱い想いが、綴る言葉と写真から伝わってくる。2021/06/06

つちのこ

41
アラブの春から10年、終わりが見えない内戦状態が続くシリア。国内外の難民の数は1300万人にも上っている。アサド政権に反対する民主化運動が大国による武力支援や兵器販売といった政治・経済利権に巻き込まれ、その結果が国の崩壊である。内戦前のゆっくりと時が流れる砂漠の体験から、あえて悲惨な状況に身をもって飛び込んでいく著者の行動力には、未知を求めるクライマー魂と日本女性の芯の強さがみえる。難民となったシリア人の伴侶が、内戦によって失ったものは豊かな感情だと語っていることが印象深い。K2を登頂した⇒2021/12/15

hatayan

40
2006年に世界第二の高峰・K2に日本人女性として初めて登頂した著者。人間は運や不運とも言える自然の流れに生死を左右される不安定な存在だと悟り、フォトグラファーを志して流れ着いたシリアで現在の夫と出会います。現金や家財道具を盗むアパートの大家、賄賂を公然と求める秘密警察、内戦に巻き込まれ難民として生きる道を選ぶ夫の家族。著者が山を下りてシリアで体験した世界は、山を目指しているときよりもはるかに苛酷で困難なものでした。巻末に記された「人間が淡々とそこに生きている」という表現が凄みをもって迫る良書です。2020/11/20

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