出版社内容情報
ツイッターで公開されるや、たちまち数万を超えてリツイートされ話題になった著者の作品「明日戦争がはじまる」を中心に、現代社会を生きる日本人に深く突き刺さる詩の数々に写真をフィーチャー。
内容説明
たった一篇の詩が、人々の心を動かし、時代の流れをも変えることがある―。各紙誌でも注目された問題作!
目次
帰り道
明日戦争がはじまる
波が
慄え
クリスマスツリー
あのね
べごにあ
三つ葉家族
知らせ
ありがとう〔ほか〕
著者等紹介
宮尾節子[ミヤオセツコ]
高知県出身。第十回ラ・メール新人賞を受賞(1993年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
52
宮尾節子さんの詩を初めて読んだ。落合恵子さんの著書で知った。読メの方の感想では、好き嫌いが分かれるような印象だったが・・・。私はこの詩集の良さを感じた。社会(自分自身も含めて)に向ける鋭い目と感覚、それを言葉にのせる。連の分け方に味がある。茨木のり子さんの詩を思わせる詩集だった。2021/01/19
さら
29
詩集です。タイトルの詩も衝撃的なのですが、「慄え(ふるえ)」といういじめの詩もドキッとさせられました。「いじめは大丈夫?」と訊かれると「うちはされていないはず」と答えるのは妙だという作者。いじめはされている子よりしている子の方が多いはずなのに。 あっと思いました。耳に痛い言葉が並びます。 詩は研ぎ澄まされた言葉の羅列なので、心に響きますね。2015/04/05
馨
14
原発、いじめ、戦争などに対しての自由詩。いじめについての詩は、子供らが読むべきだと思います。やや理屈っぽいなあと感じる詩もあり、全体的に私にはあまり響かなかったけど、(特に戦争については綺麗事だらけだなぁと)人の心を取り戻してほしいという訴えだけはわかりました。2015/01/11
チロル
13
家本再読90冊目②。本書タイトルから覚悟と、緊張感が伝わる。今の現状と重ね合わせて読んでいるうちに震災が起きて尚、重なった…。前回も記したけれど、麻痺は怖い。「ほんとうに、哀しいのです。」は、まさに戦地で怯えている、人々の声だろう。「わたしはだいじにする」も、良い詩だと思う。こんな世の中、愉しくないよ😢 いつまでも、平和を願い続けます🍀2022/03/18
RYOyan
12
表題作もハッと気付かされたけど、「慄え」というイジメを扱った作品もまた鋭い視点だと思った。本当に気付かないうちに人は、多数派であったり加害者であったりすることの鈍感さや乱暴さに染まっていくのだなぁ。その怖さを改めて感じさせてくれた詩に感謝したい。2015/11/29
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