日本人のための憲法原論

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  • サイズ B6判/ページ数 492p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784797671452
  • NDC分類 323.01
  • Cコード C0032

内容説明

西洋文明が試行錯誤の末に産み出した英知「憲法の原理」を碩学が解き明かす。

目次

日本国憲法は死んでいる
誰のために憲法はある
すべては議会から始まった
民主主義は神様が作った!?
かくして議会は誕生した―イギリス憲法小史
民主主義と資本主義は双子だった
はじめに契約ありき
「民主主義のルール」とは
「憲法の敵」は、ここにいる
平和主義者が戦争を作る
ヒトラーとケインズが20世紀を変えた
天皇教の原理
角栄死して、憲法も死んだ
憲法はよみがえるのか

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちさと

35
「政治家は賄賂をもらっても良い。汚職しても良い。それで国民が豊かになれば、全て許される。」と仰った小室さんの頭の中の民主主義がどんな形をしているか。議会政治が機能しなくなって官僚政治になったのは、田中角栄の後遺症のように思います。なんで小室さんは田中角栄押しなのかとっても謎。それはさておき、憲法は存在するだけでは意味がないという部分はもっともで、北朝鮮なんかが憲法は死んでいるとても良い例ですよね。民主主義や資本主義の派生の歴史が分かりやすく、広く知識をつけることが出来る本だと思います。2019/03/18

シッダ@涅槃

31
コメントに冗談めかして「極右の師匠・小室直樹、極左の師匠・雁屋哲」と書いたが、本気です(元は宮台真司の「極右の師匠・小室直樹、極左の師匠・廣松渉」)。僕は学者じゃないのでとても「深い覚悟をもって、小室博士の学統を受け継ぐ」とカッコイイことは言えないが、本書を少なくとも10回は読んで、その含意を自家薬籠中のものとしたい、と願うものである。雁屋哲の『美味しんぼ』は60巻くらいまでなら10回以上読んでるしね(笑)。2018/11/29

みんく

22
憲法について、ちょっと知りたかっただけなのに。なのにまさか、キリスト教とか、欧米の歴史とか、民主主義、資本主義、無限等比級数の求め方にまで話が及ぶとは!!憲法って、いる?なくても困らないんじゃない?いやでも、国が暴走したら嫌だしなー。ただ、著者によると、日本国憲法はもう死んでいる。権力によってではなく、結局のところ、国民の手によって憲法は殺された。先の戦争だって、陸軍が暴走してーではなく、結局のところ国民が求めていた。その「空気」に乗っかっていいのか?各論ではなく、そもそも憲法って?を知れる、これぞ名著。2021/11/21

takam

20
小室直樹の真骨頂ともいえる本だと思う。憲法という話の前提にある歴史、特にキリスト教の影響について分かりやすい本だと思う。近代国家の仕組みがなぜ生まれて、なぜ今そのような運用になっているかということが明快に分かる本だと思う。近代国家で生きていると思っている多くの人に手に取ってもらいたいと思う。天皇中心の国ということが悪者として扱われることが多いが、キリスト教における神(基軸)を天皇家で補おうとした明治の日本人のセンスには驚きを覚える。天皇中心とした社会という一見封建社会に見える不合理が合理性を生むという卓見2020/09/09

たばかる

20
2006著。憲法と政治の歴史性を振り返って最後に筆者の現代政治批判をぶつける。革命期の思想や経済動向など幅広い箇所を扱いながらも、一対一講義形式で書かれているため読みやすい。原初の法精神からしたら、うまく西洋初の法体制を取り入れようとした明治の各人の功績は感心する。やはり今の日本国憲法はおかしいのか?9条改憲問題の議論の中でメタ的に出される意見ではあるが、その参考になると思った。以下内容ガイドとメモ。2019/05/19

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