内容説明
大規模なコンピュータ・トラブルによって、世界は過去に類を見ないパニックに襲われた。あるものは停止し、あるものは暴走し、各地で大惨事が引き起こされた。あれから二十数年―拒むかのように文明の発展を止めたまま、世界は平穏に動いている。いまでは東京まで車で丸一日かかる“田舎”の町でカフェを営むはるみも、そんな時代を生きる女性だった。遠いあの日、宇宙旅行に出かけたままの双子の姉・はるかを、空の上の、そのまた上に想い描きながら…。行き過ぎた進歩への警鐘と、信じる心・思いやる気持ちを温かく描いた近未来SF小説。
著者等紹介
スミトウケンジ[スミトウケンジ]
1971年生まれ。愛知県出身、宮城県在住。名古屋会計専門学校卒業。28歳頃より小説執筆を始め、サラリーマン生活と並行して創作活動を続ける。04年、アンソロジー短編集『音楽小説』(愛知出版)に参加しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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