内容説明
会員数約十数万人にまで達している日本のロータリークラブの創始者。「信託法」および「信託業法」に基づく最初の株式会社を創業。さらに現在の青山学院初等部および幼稚園を私財をもって創設。偉大な企業人、財界人としてだけでなく、“奉仕の人”としてもさまざまな功績を残した「米山梅吉」。NGOやNPOの概念を戦前の大正・昭和の時代から体現していた人物でもある。「日本にもこんなに偉大な人がいた」と誰もが誇りに思える感動のノンフィクション。
目次
第1章 青雲の志をもって(米山翁をめぐる三人の侍―和田竹造、池田成彬、ポール・ハリス;誕生の場所芝田村町―旧大和国高取藩植村家江戸中屋敷跡;「沼津中学校」と勝海舟・西周など―徳川藩藩校の流れを受け継いだ学校 ほか)
第2章 金融スペシャリストとしての活躍(中上川彦次郎の三井銀行改革―三井に採用された俊英たちの働き;バンカーとして進む確信を得た「調査出張」―池田・シャンドとの関わり;三井銀行支店長時代―異例の早さで大阪支店長に ほか)
第3章 社会奉仕に人生を捧ぐ(働き盛りで世に問うた『新隠居論』―米山梅吉、その思想の根底;大歌人・佐佐木信綱が伝える米山梅吉の陰徳―「名は告げてくださるな」;日本ロータリークラブの創設―“不条理な派閥の存在”への挑戦 ほか)
著者等紹介
谷内宏文[タニウチヒロフミ]
1933年北海道生まれ。現在埼玉県川口市在住。1955(昭和30)年国立小樽商科大学卒業。同年、三井信託銀行に入社。人事部長・総合企画部長・丸の内支店長、大阪支店長、代表取締役副社長などを経て1998(平成10)年に退社。現在、東京日本橋ロータリークラブを経て川口ロータリークラブ会員。財団法人ロータリー米山記念奨学会監事
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